2018年はデジタルがTVを上回る?(電通イージス調査予測の要約)

電通のインターン対策

電通の海外本社でもある「電通イージス・ネットワーク」が、59か国の集計データをもとに、2018年世界の広告費予測を発表しました。

この予測によれば、これまで「娯楽の王様」と呼ばれ、日常生活におけるエンターテイメントの中心であったテレビの広告が、2018年にはデジタル広告(インターネット広告)に追い抜かれてしまうとされています。

それでは世界各国の広告費予測と共に、その大胆な予測の詳細を解説していきます。

1.インターネットがテレビを追い抜く日


この電通イージスの調査予測で最も衝撃的な内容は、やはり2018年にインターネット(デジタル広告)がテレビの広告費を追い抜くという予測です。

電通イージスによれば、2018年インターネット広告は広告費全体の38.3%、テレビ広告は35.5%になるだろうと予想されています。

そもそも電通本体が発表している「日本の広告費」という資料でも、2016年にインターネット広告費はついに1兆円を超え、年々広告費が増大していました。

戦後50年以上、テレビが人々の中で最も大きな娯楽メディアであり、そのメディアを中心に広告やエンターテイメント、そして報道が発展していった背景からすれば、まさに歴史的な転換点といっても過言ではないでしょうか。

 2016年2017年2018年
テレビ38.3%36.7%35.5%
インターネット31.8%35.4%38.3%
新聞10.4%9.1%8.1%
雑誌6.3%5.7%5.1%
ラジオ6.5%6.3%6.1%
交通・屋外6.3%6.3%6.2%
映画0.6%0.6%0.6%
電通のインターン対策

2.「スマホ」、「動画」、「SNS」がポイント!


この記事を読んでいる方も、YouTubeやinstagramをはじめとした動画やSNSを毎日利用しているかと思います。

通学や移動の間のちょっとした時間に、スマホでSNSをチェックしたり、家に帰ってまったりとした時には動画を閲覧しているのではないでしょうか。

ほんの10~15年前までは、移動時間には本や新聞・雑誌、家に帰ったらテレビを見るのが一般的でしたが、現在はそれらの時間がスマホに置き換わり、それぞれ好きなものを好きな時間に見るようになりました。

こういった背景からも分かる通り、これまで人にエンターテイメントを与え続けてきたテレビというメディアは、スマホなどに置き換わられようとしています。

さらに言えば、家でテレビを見る際も、ChromeキャストでYoutubeの番組を見たり、Fire Stick TVでamazonプラムビデオを見るようになってきています。

つまりデジタル(インターネット)に触れる機会は、確実にテレビよりも多くなっており、その意味でもインターネット広告がテレビ広告を抜くのは時間の問題だったと言えます。

■2016~18年 デジタル広告種類別成長率

 2016年2017年2018年
ディスプレイ広告13.7%11.0%8.7%
動画広告48.6%34.3%24.5%
SNS広告46.9%30.8%23.5%
検索広告13.3%13.5%12.5%
テキスト広告9.6%8.8%7.3%

■2016~18年 デジタル広告デバイス別成長率

 2016年2017年2018年
モバイル53.2%30.5%23.8%
PC-0.1%0.4%-0.2%
電通のインターン対策

3.世界全体の広告市場はゆるやかな成長


それではここから世界全体そして各国の広告市場を見ていきましょう。

2018年は世界全体の広告費の約1/3を占めるアメリカをはじめ、アジアパシフィック、そして南米での成長が見込めるため、全体としては3.6%の成長が予測されています。

2018年には、平昌冬季オリンピック&パラリンピック、ロシアFIFAワールドカップ、 アメリカの議会選挙といった世界各国でイベントが開催されるため、こういった要素も広告増加の後押しをするでしょう。

しかし、広告市場の成長が予測される国もあれば、中には成長が減速する国もあります。

アメリカ、ドイツ、インドなどは経済成長も見込まれ、広告市場も伸びが期待できますが、一方で中国、ロシア、イギリスといった国々の広告費はやや鈍化しそうです。

 2016年2017年2018年
世界全体4.7%3.1%3.6%
北米エリア4.8%2.5%3.1%
アメリカ5.0%2.6%3.2%
カナダ0.1%0.0%1.1%
西欧エリア4.1%3.3%2.6%
イギリス6.1%3.2%2.9%
ドイツ2.8%2.2%2.6%
フランス0.9%1.7%2.0%
イタリア3.5%0.9%1.9%
スペイン6.8%1.9%1.4%
東欧エリア7.6%8.3%7.4%
ロシア11.4%12.9%10.4%
アジアパシフィック4.6%3.5%4.2%
日本1.9%1.0%1.6%
中国7.4%6.0%5.4%
インド11.9%9.6%12.5%
オーストラリア4.5%2.7%2.9%
南米エリア9.1%8.1%8.8%
ブラジル5.4%2.1%5.0%
電通のインターン対策

4.<参考>原文意訳

それでは最後にもっと詳しく知りたいという人のために、電通イージスが発表した2018年広告費予測の原文の意訳を全て掲載いたします。

以下原文意訳。

2018年 知っておくべき5つの広告トレンド

(1)最新の予測では、2017年には3.1%から増加し、2018年には3.6%に増加します。
しかし経済の面では、ドイツ、インド、米国など一部の国では広告費用の伸びが加速しますが、中国、ロシア、イギリスなど他の国では広告費用の伸びが減速します。

(2)デジタル広告の消費は伸び続けており、2018年には12.6%、2017年には15%増加し、2,203億米ドルに達すると予測されています。

(3)2018年はデジタルがテレビを追い越し、これまでの予測を覆す年になるでしょう。 2018年のデジタル広告費は、広告費全体の38.3%を占め、テレビは35.5%になると予測されます。

(4)動画広告(24.5%)とSNS広告(23.5%)は、2018年のデジタル広告費の成長の主な要因であり、特にスマホとモバイル動画の広告費増大の影響によるものです。

(5)スマホを中心としたモバイル端末での広告費は、2018年も拡大し続け、2017年にはデジタル部門全体のシェアを占めるPCを追い越し、1211億ドルに達します。

2018年の世界全体、および主要各国での広告費

世界の広告費は、2017年の3.1%から2018年には3.6%増加すると予測されています。これは、2018年の世界全体の広告費が5,895億ドルになることを意味しています。平昌冬季オリンピック&パラリンピック、ロシアFIFAワールドカップ、 アメリカの議会選挙といった世界各国のイベントが、広告費増加の後押しをするでしょう。

アメリカは、2018年においても世界的な広告費増大に貢献し続けており、世界トータル203億米ドルの新規広告費用のうち68億米ドル(33.4%)を占めています。米国の広告費用は、2018年に3.2%(2017年には2.6%)増加し、2169億米ドルとなり、世界全体の広告費用の37%を占めると予測されています。

しかし、2017年後半にテレビ市場が軟調になり、2018年の世界的な成長予測に影響を与えていることから、市場全体の予測は2017年6月の4.0%の予測から下方修正されました。

インドは、堅調な経済成長を反映し、2017年の9.6%から2018年には12.5%増加すると予測されています。2018年のデジタルメディアの消費額は30%増加すると予測され、モバイル端末の消費は43.6%増加し、2018年のデジタル消費の47%を占めます。インドの広告市場は2019年にさらに12.5%増加すると予測されています。

ドイツは2018年に2.6%成長して162億ユーロに達すると予測され、2017年(2.2%)の勢いはやや加速します。景気が安定し、消費者心理が高まる中、市場は2019年にはプラスの傾向にあり、3.0%成長すると予測されます。

日本は、2018年の世界的な広告費支出に引き続き貢献しており、成長率が1%の2017年には1.6%増加すると予測されています。 日本経済は緩やかで安定した成長を続けており、今後も2019年の市場支出は2.1%の伸びを見せています。

広告費の成長が減速する国も

以上のように成長が見込まれる国もあれば、2018年に広告費の伸びが減速すると予測される国もあります。

中国は、2018年には46億米ドル(22.8%)もの新たな広告支出に貢献し、5.4%増加し、世界的な広告費の15.2%を占めると予測されています。 しかし、これは2017年に見られる6%の伸びからの減速を表しています。さらに、中国での広告費は2019年にはさらに成長が鈍化し、5.3%の増加に留まると予測されます。

ロシアは2018年に10.4%成長すると予測され、前回予想の7.8%から上方修正された。 2018年のTV広告市場は、3月に行われる大統領選挙や6月のFIFAワールドカップなどのイベントの影響を受け、TVのインフレ率が15-20%と高いことを背景に、9.2%の成長が見込まれています。 2019年にはさらに9.5%の増加が予測されます。

英国の広告費は、2018年に2.9%増加し、219億ポンドの総広告費用に達すると予測されています。 これは、2016年の6.1%の成長と2017年の3.2%の成長から、広告市場の減速を表しています。また英国のEU離脱はマーケットの期待感を失わせ、さらには家計支出の圧迫がマーケティング費の削減につながる懸念もあります。 このように2019年の見通しも2.9%の予測成長を示しています。

私たちはデジタルによる変化の途上に立っている

デジタル広告は2018年に12.6%で成長し、2,203億米ドルに達すると予測されています。これは、前回予測の35.5%よりも高く、総支出の38.3%を占める計算となります。

ウェブ検索に伴うリスティング広告の費用は、デジタル配信の40%を占め、2018年には12.5%増加すると予測されています。また音声検索の到来に伴い、さらに成長するでしょう。 たとえば、アマゾンのAlexaは、2017年のクリスマスにはAndroidとiPhone両方でトップアプリとなり、最高のホリデーシーズンを提供した。

ディスプレイ内では、ユーザーが小さな画面でより多くの動画コンテンツを視聴するにつれ、モバイル広告による2018年の動画広告費用が24.5%で最も急速に伸びています。

従来のディスプレイバナーフォーマットは、2018年に8.7%と予測されていましたが、オンラインビデオフォーマットとソーシャル(2018年の23.5%)は急速に成長しています。

これまでに予測されていたように、モバイル広告費は2017年にデスクトップ(43%)を上回り、全体の57%を占めました。2018年のモバイル利用額はさらに23.8%増加して1億2110万ドルに達すると予測されており、2018年のデジタル支出の62%を占めています。

2018年にはプログラム費用が23.0%増加すると予測されています。マーケティング担当者や業界内でのROI(投資収益率)の理解が深まり、マルチタッチポイントの測定技術も向上します。

結論

2018年の広告費予測では、さらに変化し続ける広告市場の未来図が描かれています。 広告市場の成長は、現在様々な要因によって圧力を受けています。

しかし、こうした背景の中で、デジタル広告は唯一成長が約束された存在です。 デジタルに焦点を当てた企業は、変化し続ける市場でのチャンスを活かし、さらにはリスクを管理することができるでしょう。 そのためにも、データを活用して消費者をより理解し、エンゲージメントを提供することに引き続き焦点を当てる能力が必要なのです。

電通のインターン対策
                     

ABOUTこの記事をかいた人

ADviceは電通・博報堂など一流広告代理店への就職を目指す学生を応援する、広告代理店に特化した就活情報メディアです。 選考情報、広告代理店の業界情報、広告代理店内定獲得のノウハウを配信します。