就活女性のクールビズの服装とは? – シャツ、ジャケット、スカートの選び方

就活が始まり、6月以降の暑い時期になると「面接はクールビズでお越しください」と指定されたり、「クールビズ可」と説明を受ける機会も増えるものです。

しかし、いざクールビズで説明会や面接に参加することになっても、「クールビズとはいえ、ジャケットは着ていった方が良いのか?手で持っていた方が良いのか?」あるいは「ノージャケットの場合はどんなシャツを着たら良いのか?」そして「クールビズの場合はスカート?それともパンツどちらを履くべきか?」と迷い、悩むものです。

今回は、「クールビズで行う就活」をする予定の、迷う・悩める女子学生さんの不安を解消するために、「夏の就活のクールビズ対策」について詳しくご紹介します。

1.そもそも「クールビズ」とは?


ひと昔前の就活では、「就活生は常にリクルートスーツを着て就活をする」という固定概念がありました。しかし、最近では就活生の見た目や外見よりも、個性や能力、才能、意欲を引き出す会社説明会や試験、面接を行いたいという考えの企業も増えています。

そのため「就職活動の時でもクールビズで就活をしても良い」という考えを持つ企業も多くなっています。ここでは、学生にはあまり耳慣れない「クールビズ」について、大きく2つに分けて説明します。

(1)夏のビジネス時の軽装スタイルのこと


「クールビズ」とは、2005年に環境省が提唱した、夏のビジネス時の軽装スタイルのことです。それまでビジネスマン、ビジネスウーマンたちにとっては、どんなに暑くてもシャツ+ジャケット+パンツ(女性の場合はスカートも)のスタイルが、一般的なビジネスマナーとされてきました。

2005年の環境省によるクールビズ推進以降、ビジネスマンの場合はノータイ・ノージャケット、つまりワイシャツにパンツのスタイル、さらには無地のポロシャツでも良いとするまでに至りました。また、ビジネスウーマンの場合はジャケットなしのシャツやブラウススタイルなど、季節に合わせた涼しいスタイルを取り入れてもビジネス上は失礼に当たらないとされました。

ちなみに、「クールビズ」は、「クール(涼しい・カッコイイ)」+「ビズ(ビジネスの略称)」を合わせた造語で、2005年には流行語大賞のトップテンにも入るほど、ビジネス現場に受け入れられました。

(2)節電とCO2の排出量を減らすために生まれたクールビズ


そもそも「クールビズ」が提唱されたきっかけは、節電とCO2削減のためだと言われています。2000年代に入り、日本国内でも地球温暖化問題やCO2排出量などの環境問題が重視される風潮となりました。

しかし、世のビジネスマン、ビジネスウーマンたちは暑い夏場でもビジネス習慣上、仕事中にスーツ上下にジャケット着用しなけければならなかった為、オフィス内での電力消費量が大きい冷房を強めに設定するなどの対応をせざるを得ませんでした。

そこで、環境省は「クールビズ」を促進・推奨することによって、ビジネスマン、ビジネスウーマンたちの体感温度を低くし、クーラーなどの空調設備による電力消費量を抑え、節電とCO2排出量の削減を狙りました。この流れが2005年から一般化し、さらには2011年東日本大震災による電力不足も重なり、節電を推奨するクールビズはますます社会に受け入れられることになっていきました。

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2.クールビズのジャケットの選び方


これまで、「そもそもクールビズとは何か?」ということについてご紹介しました。ではここからは、具体的に就活生にとってのクールビズジャケットの選び方についてご説明します。

(1)クールビズの場合は、ジャケットを着用しなくて良いことが多い


結論から言うと、就活時に「クールビズでお越しください」と言われた場合、ジャケットは着なくても大丈夫です。

就活生の方の中には、「クールビズで来ても良いと言われたが、ジャケットが無くて本当に大丈夫なのか?」と不安に思う方も多いかと思います。しかし、「クールビズでお越しください」と言われた場合に、本当にクールビズで来場した学生を不合格にするケースはほとんどありません。

まれに就活情報サイトなどで「クールビズ可と言われる時は、あなたの服装を試している」と説明している所もありますが、企業が見ているポイントは「クールビズで来るのか?スーツで来るのか?」という点ではなく、「きちんとTPOをわきまえたクールビズを着ているか」という点です。

そのため、もし万が一不合格になった場合でも、クールビズが影響しているという訳ではありません。

(2)ブラック・ネイビー・グレーなどの落ち着いたカラーを選ぶ


先ほど、クールビズではジャケット着用の必要はないとご説明をしましたが、それでも「ジャケットを着ていないと不安」という方もいるかと思います。

もしくは「応募先の企業の社員さんが、薄手のジャケットを着用しているのを見た」などの場合には、クールビズ専用のジャケットを選択することをおすすめします。

クールビス用ジャケットの色は、リクルートスーツのジャケットと同様で、ブラック・ネイビー・グレーなどの落ち着いたカラーを選びましょう。

(3)ジャケットの素材はコットン(綿)・リネン(麻)を選ぶ


クールビズ時のジャケットの素材は、コットン(綿)、リネン(麻)など夏仕様の涼しい素材がおすすめです。

ただし、あまりにもカジュアルなジャケットや素材(シワ加工がされている、トップスが透ける)などは避けるようにしてください。広告代理店のクールビズは、ややカジュアルダウンしたオシャレ着スタイルの企業が多いですが、念のため応募企業の社員のスタイルを確認してから、ジャケットを選ぶことをおすすめします。

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3.クールビズのシャツの選び方


ここまでジャケットについて説明しましたが、ここからはクールビズ時のシャツの選び方のポイントを3つご紹介します。

(1)カラーはホワイトを選ぶ

クールビズでは、ジャケットを着用せず、水色やピンクなどの色のシャツをスーツ店で勧められることもあります。もちろん、カラーは自分の好みによりますが、就活のクールビズでは無難な白シャツをおすすめします。

白シャツであれば、清潔感や洗練された印象を相手に与えられますし、さらには実際に就職した後のクールビズで着用しても違和感がありません。無難でクセがなく、長期間着ることができる白いクールビズシャツをおススメ致します。

(2)首周りがすっきりしたものを選ぶこと

クールビズ時には、首周りがすっきりしたシャツを選びましょう。ただし、胸元まで開いていたり、首元が露出しすぎるものは当然NGです。リクルートシャツのように首元までボタンを閉じなければならないシャツは避け、やや首周りがすっきりしたものを選ぶのがポイントです。首元が涼やかでスッキリしていると、相手(面接官など)にも清潔感ある印象を与えられるでしょう。

(3)下着が透けないものを選ぶ

クールビズ時のシャツの選び方では、下着が透けないものを選ぶという点もとても大切です。

特に、クールビズ時はジャケットを着用しないので、下着が透ける素材のシャツだと、下品な印象を相手に与えてしまいます。シャツを買う前は、必ず試着をして、下着な透けないものを選ぶことをおすすめします。

ただし、どんなシャツでも少なからず下着が透けているように感じるものなので、就活時のシャツの下には、肌色やホワイトの、シャツのカラーに近いキャミソールやタンクトップを着用することをおすすめします。

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4.クールビズの「スカート」「パンツ」の選び方


ジャケット・シャツに続いて、クールビズで就活をする際の、スカートとパンツの選び方のポイントを2つご説明します。

今回説明するスカートとパンツの選び方は、社会人としての垢抜け感じと、清潔感を求めている広告業界向けのものです。金融業界や製造業など、堅実なイメージを重視する企業にクールビズで企業説明会や面接に行く場合は、一般的な就活生のファッションスタイル(スカートの場合は、ひざ丈のタイトスカート、パンツは足首までのスーツ用パンツ)で向かうのが良いでしょう。

(1)スカートはフレアタイプがおすすめ

クールビズ時のスカートは、清潔感を感じ、涼やかなイメージを与える「フレアタイプ」がおすすめです。
ただし、柄が入っているスカートは、カジュアル要素が強くなってしまうのでNGです。無地で、カラーはブラック・ネイビー・グレーの落ち着いたものを選ぶのがポイントです。また、丈は膝真ん中ぐらいがベストです。短すぎると幼くなり、長すぎると就活感が抜けてしまいます。

また当然ですが、フレアが多すぎない(フリフリ・フワフワしていない)オフィスカジュアル度が高いフレアタイプのスカートを選ぶようにしてください。

(2)パンツは8~9分丈タイプがおすすめ

クールビズのパンツの場合、スカートとは異なり、かわいらしい・清楚な雰囲気ではなく、冷静で着実な印象を相手に与えます。そのため、8~9分丈の細身のパンツ(真ん中に折れ線が入っているものがビジネスウーマン感がでるのでGOODです)を選ぶと、「デキるビジネスウーマンスタイル」になります。

パンツのカラーは、スカートと同じく、ブラック・ネイビー・グレーの落ち着いたカラーを選びましょう。また、パンツスタイルの時は、3~5㎝ヒールのパンプス(無地・飾りなし)のものと合わせると、よりクールに見えるのでおすすめです。

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5.まとめ

今回は、女子就活生向けに、夏のクールビズのスーツはどうすればいいか?ということについてご紹介しました。

そもそも、クールビズとは節電とCO2の排出量削減のために、2005年環境省が提唱したことがきっかけでした。クールビズスタイルでは、男性はノータイ・ノージャケット、女性もノージャケットのカジュアルスーツで涼しい、夏の季節にあったスタイルができるようになりました。

この取り組みが多くの企業の間で広がり、現在は就職活動でも適用される機会も徐々に増えつつあります。
しかし、就活生の中には「面接はクールビズでお越しください」とアナウンスがあっても、「ジャケットを着なかったら、不合格にされるのではないか?」と不安になる方も多いものです。

実際のところ、「クールビズでお越しください」と言われた場合、ノージャケットのクールビズで就活に参加して不合格になるような事はありませんので、その言葉のまま受け取って良いでしょう。

クールビズでジャケットを選ぶ際のポイントは、ブラック・ネイビー・グレーなどの落ち着いたカラーを選ぶこと、素材はコットン(綿)あるいはリネン(麻)を選ぶことです。

シャツを選ぶときはカラーは万人ウケするホワイトを選ぶこと、首周りがすっきりしたものを選ぶこと、下着が透けないものを選ぶことです。

最後に、スカートを選ぶ際は「フレアタイプ」、パンツは「8~9分丈タイプ」がおすすめで、いずれもジャケットと同じく、ブラック・ネイビー・グレーカラーの落ち着いた色を選ぶようにしましょう。

「クールビズで面接にお越しください」と企業からアナウンスがあっても、焦らず、自分に合った万全のスタイルで、自信を持って就活に臨んでくださいね!

                     

ABOUTこの記事をかいた人

大学卒業後、教育系中堅広告代理店で高校教員、大学職員、企業人事と協力して、若者の進学・就職支援事業に従事。 現在は、新人教育・新人研修・採用・コンサルを行う。また、若者の就職、仕事に関する記事の作成を中心に執筆活動も行う。