広告業界といったら「でんぱく」と言われるほどに有名な博報堂です。
国内広告業界では第2位を誇り、就職活動においても強い人気を持っています。
今回は、そんな博報堂に第二新卒として入社することは可能なのかを見ていきます!
それだけでなく、博報堂で実際に第二新卒として入社するにはどうすれば良いのかを面接や SPIなど見ていきます。
目次
1.博報堂へ第二新卒で転職は可能なのか?
博報堂への第二新卒での転職は可能です。博報堂も第二新卒採用制度を部署ごとに採用しており、求人を出しています。しっかりと対策を行うことで、博報堂に第二新卒で入社することは十分に可能です。
2. 博報堂グループの中途採用情報(職種、求人内容)
現在募集中の職種はこちらから確認することができます。
11月15日現在では以下の職種で中途を募集しています。
•アカウントプロデュース(営業職)要員 (博報堂)
•【契約社員】アカウントプロデュース(営業職)要員
•ストラテジックプラニング要員 (博報堂)
•マーケティングコンサルティング要員 (博報堂)
•マーケティング・テクノロジーの開発要員
(博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ)
•デジタルマーケティング要員 (博報堂)
•Webサービス/スマートフォンアプリ 企画・開発プロデュース要員
(博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ)
•財務(企業財務のプロフェッショナル)要員
(博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ)
•財務(グローバルM&Aのプロフェッショナル)要員
(博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ)
•法務要員 (博報堂)
また、博報堂の職種一覧と各職種の詳細は記事の後半にて詳述いたします。
3. 博報堂へ転職をするには?
⑴博報堂で活躍しやすいのはどんな業界・業種の人?
博報堂では特にこの業界・業種で働いていた人の方が選考に有利ということはないと博報堂・人事局・局長の江崎氏は述べています。
「粒ぞろいより粒違い」という言葉が博報堂でよく使われるように、多様な分野に強みを持っている社員が集まることでクライアントの課題にも幅広く対応することができ、会社としても楽しく強くなることができると博報堂人事局の局長は述べています。
そのため、博報堂ではこういう人材が欲しいという規定を作らずに来てくれた人の良いところを引き出していく面接を行なっています。面接を受ける側も無理に気張らずに自分のどういった強みが博報堂で活かせるのかをアピールしましょう。
⑵未経験から博報堂に転職するには?
中途採用の場合ですと、同業他社の方が多少有利にはなるものの、第二新卒に限ってはポテンシャル重視の採用を行うため、異業界からの採用実績もあります。
少なくとも職種面において近しい職務経験があると、採用後にスムーズに仕事に入ることができ、転職する側の負担も軽くなります。
⑶博報堂が魅力を感じる人材とは?
先ほども博報堂人事局局長の方が述べていましたが、博報堂は採用時に明確な欲しい人物像を基準化していないそうですが、好ましい条件の一つに「人の考えを聞いてアイデアを変えていけるだけの柔軟性」があります。
クライアントの意向に沿ってソリューションを考える広告業においては自分のしたいことではなく、クライアントのしたいこと、クライアントによって良いことといったように自分の意見のみを通すことは好ましくありません。
⑷博報堂に転職する際の面接・SPIなど選考難易度
第二新卒採用は、新卒採用とは異なり大量には採用しないため、狭き門となります。
そのため、しっかりと対策を行うことが就職への鍵となります。
①面接
面接では中途採用というよりもほぼ新卒と同等として見られ、経験よりもポテンシャルが重視されます。従って、面接中も経験を全面的に押し出すのではなく、自分がどういう個性を持っていてどこが博報堂とマッチするのかをアピールしましょう。
面接では先ほど述べた、博報堂が魅力と感じる人物像の他にも、精神的なタフさや頭の回転力の速さが見られます。
広告業界は華やかに見える反面、その裏には地道な作業や残業などのタフな労働環境があり、それに耐えられる精神力を備えているかが注目されます。
また面接では質問数が多く、その中で難易度の高い質問も出てくるため頭の回転の良さが求められます。
中途採用の面接では以下のようなことが聞かれています。
・総合広告代理店でどのようなことを実現したいか?
・具体的に担当したい業界・会社などはあるか?
・入社後はどんなことを成し遂げたいか?またどんな仕事をしたいか?
・どんな広告が好きか?
・どんな目的意識、ビジョンを持ってキャリアを描いており、博報堂にてどんな仕事がしたいのか
こういった質問が面接では聞かれます。
内容としてはやはり新卒と大きく違わず、志望動機からどんなポテンシャル・個性を持っているのかを見られます。
また、広告代理店で働くからには普段からマーケティングに目を傾けており、マーケティング戦略を体型的に立案できる人材を求めています。
また、「博報堂に入った際の同期よりも自信がある点、ない点のそれぞれを教えてください」といった、中途で入社しどう活躍できるのかといったことも聞かれます。
新卒の場合ですと面接回数は3回ほどありますが、中途採用では面接が2回しかなく、1次面接を通過すると次は最終面接になります。
②SPI
SPIテストでは、言語・非言語・性格テストに加え、構造的把握力問題が出題されます。
言語、非言語テスト
ここでは「問われていることが何かを正しく理解し、どういったプロセスで考えれば答えが出そうかを合理的に考え、効果的かつ効率的に処理して行く能力」を測ります。
・言語分野:言葉の意味や話の要旨を的確に捉えて理解できる力を測る問題が出題されます。
・非言語分野:数的な処理や、論理的思考力を測る問題が出題されます。
検査の結果は得点の高さではなく、企業が求める能力の水準を満たしているかが問題となります。
性格検査
日頃の考え方や行動などについての質問が数十問あり、その人がどのような人でどういった仕事や組織に向いているかなどを把握するための検査です。
構造的把握力問題
複数の文章や問題の構造を把握し、その構造に応じて2つに分類するという問題が出題されます。この問題を採用している企業は限定的であるため、初見では難しく対策をしておく必要があります。
4. 博報堂基本情報
以下は博報堂に関する基本情報になります。
業績や社員、待遇などを見ていきます。
博報堂は非上場会社であり、データが公表されていないので、③以下の数値は親会社の博報堂DYホールディングスのデータとなります。
⑴ 過去5年の業績
青い棒グラフが売上高、オレンジ色の棒グラフが売上総利益を示しています。(単位:百万円)
売上高では毎年平均5%ほど上昇し続けています。売上総利益では毎年10%近い伸び率を保持しています。
また、売上高のうちに占める売上総利益の割合は年々1%ずつ上昇しています。
過去5年間の売上高と売上総利益を見てみると、非常に経営が安定していることが言えます。5年間で業績が一定のペースで成長し続けていることがそのことを表しています。
また、売上総利益率の伸び率としては1%ですが、数字では毎年150億円以上が増えています。
⑵ 従業員数
博報堂の2018年4月1日現在の従業員数は3,481名です。
そのうち、本社の従業員数は3,274名、関西支社に198名、九州支社に50名、中部支社に44名となっています。
⑶ 平均年齢
博報堂DYホールディングスの平均年齢は43.7歳です。
広告業界内トップ4社で比較すると、電通は40歳、ADKは42歳、大広は43歳となっています。
電通の平均年齢が他社に比べて若いです。
博報堂DYホールディングスは平均的と言えます。
⑷ 平均勤続年数
平均勤続年数は16.3年となっています。
同業内で比較すると、電通は13.6年、ADKは13.9年、大広では15.4年となっています。
参考として、いわゆるブラック企業の勤続年数は1〜5年とされています。一般的な企業の平均勤続年数は15〜20年です。
そのため、電通の事件などでブラックなイメージがある広告業界ですが、平均勤続年数を見るとブラック企業とは言えません。
⑸ 平均年間給与
博報堂DYHDの平均年収は1,035万円となっています。
ポジションや役職によって差異はありますが、2〜4年目で700万円以上、30歳で1,000万円を超える人もでてきます。
40歳では1,200万円〜1,400万円ほどで、局長クラスになると年収がそれ以上になります。
他社では、電通が1,228万円、 ADKが827万円、サイバーエージェントが772万円となっています。
業界として給与水準は高いことが特徴で、博報堂の平均年収は電通と比べると劣りはするものの他業界と比較しても高水準であることは間違いありません。
⑹ 博報堂の職種一覧
博報堂グループではビジネスデザイン、マーケットデザイン、ナレッジプロデュースの大きく3つに部門に分けられています。
まず初めにビジネスデザイン部門を見ていきます。
・アカウントプロデュース職:クライアントの真の課題を聞き出し、社内外のスペシャリストを編成したチームを作り課題解決をリードする営業職。
・メディアプロデュース職:クライアントと媒体者をつなぐ仲介役。近年は新メディアの開発や複数のメディアを組み合わせる企画開発なども仕事内容が多様化しています。
・コンテンツプロデュース職:主にスポーツやエンターテイメント分野の企画・実施、商品開発などを行う職種です。
次にマーケットデザイン部門を見ていきます。
・クリエイティブ職:コピーライティングやCMプランニング、デザインなどを行う職種です。
・ストラテジックプランニング職:市場や消費者の調査・分析を通じて、クライアントのマーケティング課題を解決するための戦略を導き出す職種です。マーケティング職とも呼ばれています。
・PR職:クライアントが伝えたいテーマを、社会が受け取れるニュースへと変換し広げていく職種です。どのメディアでどのように取り上げられたいのかの計画を立案することが仕事になります。
・メディアプランニング職:クライアントの課題解決において、広告目標やスケジュール、予算といった様々な制約に合う最適なメディアの使い方を提案する職種です。
最後にナレッジプロデュース部門です。ここでは一つの職種しかありません。
・ナレッジ開発職:世の中を分析するレポートやマーケティング用の分析ツールなどのを開発する研究職。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか??
新卒でも強い人気を持つ博報堂ですが、第二新卒の方でも博報堂への就職をすることは十分に可能です。
新卒で人気な分、第二新卒での採用も当然人気になりますが、しっかりと準備をして臨むことが重要になります。