第二新卒の転職はホントは厳しい?成功のポイントとは

空前の売り手市場だと言われている昨今、第二新卒の転職市場は実際どうなのだろうかと疑問に思っている方も多くいらっしゃるかと思います。

「第二新卒ってすぐ辞めてしまう可能性があるから印象が悪いのでは?」
「転職するなら売手市場の今がいい?」
など様々な思いが交錯していることでしょう。

結論から申しますと、第二新卒の転職は比較的容易ですが、もちろん条件や希望によっては厳しいケースもあります。

昨今の転職市場は第二新卒にとって非常に有利です。実際約6割の企業が第二新卒の採用に積極的だと言われています。

しかし第二新卒が早期に退職してしまって事実は変わりませんので、間違いなく転職理由や志望動機を深く突っ込まれるがあります。逆を言えばそれらの点についてきちんと準備すれば、ある程度転職成功の見込みも生まれます。

そこで今回は第二新卒で転職を成功するべく成功ポイントやプロセス、注意点等を紹介していこうと思います!

<はじめに>第二新卒の方への転職アドバイス

新卒さらには転職市場は「空前の売手市場」と言われていますが、果たして転職は簡単なのでしょうか?

これまで150人近くの第二新卒の方のカウンセリングを実施してきた私から言わせれば、答えは「ノー」です。なぜなら第二新卒の方の多くが退職理由や志望動機を軽視しているからです。

自己PRや志望動機の書き直し、さらには面接対策についてもう一度考えてみたい方はこちらも併せてお読みください。
第二新卒者への転職アドバイス

1.もし転職するなら若く、可能性のある第二新卒のうちに


先ほど申し上げた通り、転職を少しでも考え始めた方は、若い第二新卒のうちに転職すべきでしょう。なぜなら第二新卒者にとって現在の転職市場は非常に有利であり、転職先が多くあるだけでなく、年収アップや希望業界・職種につけるチャンスも多いからです。


※引用元:厚生労働省「新規学卒者の離職状況」

上の図は、新卒3年以内の学卒者の離職率を表したグラフですが、ご覧の通り3年以内で離職する人は3割以上、2年以内で離職する人は2割以上、1年以内で離職する人は1割以上という結果になっていることが分かります。つまり3割以上の方は第二新卒で辞めているということです。

さらに厚生労働省のデータによると過去3年間に正規従業員を採用した企業のうち、約6割の企業が「第二新卒者」(卒業後 おおむね3年以内の者)を採用対象にし、そのうち9割近くが実際に採用している。これは、正規従業員採用を行った企業の約半数の企業が第二新卒者を採用したということです。つまり今の転職市場は第二新卒にとって易しいものとなっています。

<第二新卒の転職状況詳細>
第二新卒って一体いつまで?意味や人気の理由、転職成功のポイント

2.第二新卒の転職はメリット満載!?


企業にとって第二新卒は人材価値が非常に高い人材です。

その理由を知るために第二新卒を採用する会社側の立場にたって考えてみましょう。
企業にとってみれば、若くて伸びしろのある第二新卒であれば、教育次第で新卒、もしくはそれ以上に活躍してくれる可能性があります。また、新卒とは違って初期の社会人教育は必要ありません。
そのため他の年代の転職では厳しい条件でも、第二新卒なら通る幅が広いという訳です。

では具体的に第二新卒にとってのメリットをみていきましょう。

(1)異業界、未経験職種へ転職できる!


求人サイトをチェックしてみても「未経験OK」は20代限定が多いことに気づくと思います。

なぜなら20代の転職者に求めているものは業務経験やスキルではないからです。あなたの伸びしろや若さゆえの吸収力を期待し、たとえ業務経験がなくとも企業は採用するのです。

ですので、もし新卒でやってみたかった仕事や業界、職種などがあって、今もチャレンジしてみたい気持ちがあれば、第二新卒の特権でもある「未経験OK」に挑戦してみると良いでしょう。

(2)年収アップが見込める!


ベンチャー企業や中小企業で働いている方が、好待遇会社や大企業に転職するなどで年収をアップさせているケースが多いのも、第二新卒転職の特徴の一つです。

なぜなら20代は実績だけで評価されるのではなくポテンシャルも含め評価されるので幅広い転職ができるためです。給与・年収などの条件を気にしている方も挑戦しても良いでしょう。

通常版

3.第二新卒転職成功する人の特徴


もし第二新卒のうちに転職するのであれば、もちろん成功させたいですよね。
第二新卒は20代の転職者の中でも有利な立場にいる状態なので、可能性の高い第二新卒のうちに転職を成功させるべきです。そこでここからは第二新卒における転職成功者の共通点について紹介していきます。

※第二新卒とは、「新卒で企業に入社してから3年未満で、転職を検討している人」を指します。大卒の人であれば、ちょうど25~26歳ぐらいの人が第二新卒に含まれています。

(1)退職理由を明確にしておく


第二新卒の方が転職成功のために、まず何よりも明確にしなければならないのは前職の「退職理由」です。

「第二新卒」とは、理由はどうあれ新卒3年未満で会社を辞めてしまっている人なので、転職先の会社の人事であれば理由が気になるのは当然です。

ここであなたが退職理由について、
「あまり仕事が面白くなかったから」
「他の人と人間関係が合わなかった」
と短絡的な答えをしてしまうと、企業側人事としては「また同じ理由で辞められるのではないか」と考えてしまいます。

ですので、第二新卒の場合は特に退職理由について気を遣わなければなりません。

<第二新卒の退職理由詳細>
<例文付>第二新卒が面接で有利に!上手な退職理由の10の例文とアドバイス

(2)志望動機をきちんと伝える


企業の人事採用者は、上述の退職理由と同じくらい「なぜこの会社に入社したいのか?」という志望動機も知りたいです。

先ほど申し上げた通り、第二新卒の場合、新卒で入った会社を早々に辞めてしまった(辞める)訳ですから、企業側は「またすぐに辞めてしまうのではないか」と心配します。そのため企業としては「どれくらい自分の会社を本気で志望してくれるか」を入念にチェックしたいのです。

ここで一つ注意点は、「転職したい理由」と「企業への志望理由」は同じ(イコール)ではない、ということです。つまり志望動機を聞かれているのに、実は退職理由(転職したい理由)を答える第二新卒の方も大勢いらっしゃるので、ぜひ注意しておいてください。

<第二新卒の志望動機詳細>
第二新卒の面接で重要なポイントは?退職理由、志望動機、そして回答例まで解説

(3)希望する条件、優先順位が明確になっている


第二新卒の転職で成功している人に共通しているのは、希望条件や優先順位が明確であることも挙げられます。

逆を言えば、これらの条件や優先順位が明確でない人は、転職したい意思はあるものの、具体的に応募する会社を選ぶ段階で迷いが生じますし、仮に内定が出た会社があってもどちらがより魅力的かで最後まで悩むことになります。

(4)業界研究、企業研究をしっかり行っている


転職に応募する企業の情報種集も非常に重要です。

新卒での就活と同様、応募先企業のことを正しく理解していなければ、面接でもきちんとした受け答えができません。

特に応募企業のIR情報(投資家向け広報)はしっかり読み込んでおくことをおススメします。最近の売上などをはじめ、企業のタイムリーな情報が掲載されており、面接の際に突っ込んだ質問がされるかも知れません。

(5)スピーディーに転職活動を進めている


多くの企業の中途採用枠は多くても数名程度なので、転職活動の判断は早めに行う方が良いでしょう。

「良い求人案件が出てこないか待ってみよう」という事はしない方が懸命です。

過去に実際にあった例ですが、第二新卒で転職活動をしていたNさんは「もう1日だけ待って求人に応募しよう」と思った矢先に、求人案件がクローズ(終了)したそうです。悔しくて今でも心残りだと話してらっしゃいました。

4.転職で失敗、後悔する人の特徴


「転職は慎重に」と某人材会社のCMで言われる通り、転職はそう何度も出来るものではありません。

もちろん人にもよりますが、転職の許容範囲は2~3回程度でしょう。それ以上転職を重ねると「ジョブホッパー」と見なされ、転職が難しいと思われてしまうため慎重に転職活動を進める必要があります。

ここからは、転職で後悔しやすい人の特徴をあげてみますので、反面教師にするつもりでお読みください。

(1)仕事を辞めてから転職活動を始める


もし仕事を辞めてから転職活動をしようと考えているのであれば、今一度考え直すことをおすすめします。

なぜなら企業は現在働いている人は評価しますが、離職期間が長かったり、働いていない人は評価しません。「仕事を辞めて転職活動に専念しよう」と考えている人もいるかも知れませんが、もし転職活動が長引いてしまった場合、当然離職期間が長くなってしまい、かえって自分の首をしめてしまいます。

企業が求めている人材は即戦力になるか否かです。第二新卒の方も同様にその点が求められます。ですので転職活動は現職を続けながら行うようにしましょう。

(2)服装・身だしなみに無頓着な人


当然の事かと思いますが、見た目の清潔感が無い人は転職活動もうまくいきません。

あなたは髪型や服装について常に意識しているでしょうか。転職活動をする際も、身だしなみや服装に関して注意しなければならない点は意外に多く存在します。新卒時の就活を思い出して初心に返って身だしなみや服装にも注意を払いましょう。

(3)転職する理由がネガティブ


当たり前の事ですが、新卒で入った会社を辞める(辞めたい)からには、必ず何かしらの理由があります。

一般的な理由として、「収入の面(35.4%)」「労働環境への不満(29.1%)」等が挙げられます。
※参考:株式会社学情「Re就活」編集部「20代で再就職したいキミヘ」

ネガティブな転職理由が上位に挙っていますが、退職理由をありのまま話してしまうと人事の印象を悪くなってしまいますので、素直に理由を話すことはやめましょう。そこでネガティブな転職理由を、ポジティブな転職理由に変換する作業が必要となります。

例えば、「残業が多い」という理由は、「残業を多くした人の方が評価されているという社風が前職ではあったけど、私は仕事の生産性が重要だと考えているからそういう社風の会社に転職したい」という風にポジティブな転職理由に転換することが重要です。

5.第二新卒の転職で気をつけておきたいポイントは?


「超売手市場」と言われる第二新卒の転職でも油断は禁物です。ここからは第二新卒の転職で気をつけなければならないポイントを解説していきます。

(1)少ない自己PRを工夫する


「第二新卒枠」を設けている企業はそこまで多くないため、多くの第二新卒の方は中途採用枠に応募することになります。

「中途採用枠」となると、将来の可能性・ポテンシャルだけでなく、前職での実績や経験なども含めて総合的に判断されるため、第二新卒者は積極的に自己PRを行う必要があります。

しかし経験・実績に乏しい第二新卒者の方は、他の中途応募者と比べて「自己PR」で見劣りする可能性も多いにあります。そこで少ないながらもこれまでの社会人での実績や経験を、プロセスも含めて詳細に書くことで補うと良いでしょう。

(2)書類通過率の低さを気にしない


実際に応募してみれば分かると思いますが、「第二新卒」と言えども転職の場合、新卒時と比べて書類通過率が非常に低いことに気が付くかと思います。

なぜなら一般的に中途採用枠はごく僅かにも関わらず多くの人が応募してくるため、自然と書類選考時点での足きりが多くなるためです。

新卒時には書類選考落ちをあまり経験しなかった方も多いかと思いますが、転職活動では「書類選考落ちは当たり前」というぐらいの気持ちを持って臨んだ方が気が楽に済むかと思います。

また、後ほど述べる転職エージェントのキャリアアドバイザーなど第三者の意見も取り入れながら入念に確認しエントリーシートを送ると良いでしょう。

(3)自信を失わない!


先ほど述べた通り、転職活動は新卒の就職活動とは異なります。

新卒採用では数百名もの枠を募集している企業でも、中途採用枠は十数名程度の会社も多いです。さらには各ポジション(営業やエンジニアなど)で1~2名の中途採用しか考えていない企業も多いのが現実です。

そのため第二新卒で転職活動を始めた方の中には、書類選考落ちや一次面接落ちを多く経験し、次第に自信を失っていく方が多く存在します。

しかし、転職活動はそもそも枠が少ない中で、選考を勝ち抜かなければならない為、一社一社をより真剣に、より確実に受ける方法が必要となってきます。

例えて言うなら、「量の新卒活動・質の転職活動」と言えます。
多くの企業にエントリーして、数を効率的にこなしていく新卒時の就活に対して、転職活動では数社に対して丁寧にESを書き、しっかりと面接対策を行うイメージです。

これも後ほど述べる転職エージェントなど第三者に、応募先企業の情報や業界状況、さらには面接対策などの話を十分聞いたうえで、孤独に戦うことは避けましょう。

6.第二新卒エージェントを利用しよう


一人で転職活動をするよりも転職のプロを頼って転職活動することもおススメです。

なぜなら第二新卒の方はこれまで転職活動をしたことがないため、偏った転職の情報を抱きがちです。また、先ほど述べた通り、新卒時の就職活動から数年しか経っていないため、新卒と同じ感覚で転職活動に臨み、失敗してしまうケースも散見されます。

そこでおススメなのは、転職のプロフェッショナルである「転職エージェント」をうまく利用することです。彼らは応募先企業の情報はもちろん、転職市場の動向、さらには数多くの転職成功者の事例も見てきているため、多くの転職アドバイスをしてくれるでしょう。

(1)エージェント利用のメリット


そもそも「転職エージェント」とは、転職をサポートしてくれるサービスです。ちなみに費用は転職した企業から受け取るため、転職する人には一切かからない仕組みになっています。

転職エージェントでは、主に6つの転職サポートが受けられます。
①キャリア相談
②求人紹介
③履歴書や職務経歴書の添削
④面接対策
⑤面接日程のセッティング
⑥給与交渉
特に第二新卒エージェントは上記のサポートが第二新卒に特化したものとなっています。

(2)おすすめ第二新卒エージェント

第二新卒エージェントサイトをアドバイス編集部おすすめ順に紹介していきます。

①ADviceエージェント


宣伝になってしまいますが、今お読みになっている「ADvice」でも第二新卒の転職エージェントを行っています。

ただしADviceエージェントは、広告就活・転職メディア「ADvice」が運営している転職エージェント事業なので、広告業界やWeb業界に特化しています。

そのため製造業(メーカー)や金融業、旅行業、飲食などの業界を志望される方は、他の転職エージェントの方がよろしいかと思いますが、広告・Web業界を志望されてらっしゃる方であれば、専門のキャリアアドバイザーが最初から最後まで転職サポートします。
ADviceの転職支援サービス

②転職shop


業界最大手のリクルートキャリアが運営する20代専門の転職・就職支援サービスです。
登録者の9割は20代です。さらに就職shopの求人は、100%訪問取材した企業の求人だけを掲載しており、中小企業の若者採用に強いエージェントです。
転職shop

7まとめ

いかがだったでしょうか?

第二新卒は昨今の転職市場において非常に有利な立場にあります。
しっかり転職準備を行えば十分キャリアアップや大手への就職も可能だと言えます。

転職活動は孤独であり、うまくいかないとすぐ自信を失いがちになりやすいので、時には転職エージェントをうまく利用してサポートを仰いだり第三者の助けを積極的に求めましょう。

                     

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