新卒であっても、第二新卒でも面接は必ず通る道です。
面接での受け答え、回答の仕方によって応募先企業の評価も大きく変わってくることは、皆さんもよく知っていることでしょう。
では第二新卒者が高評価を受ける面接での回答方法はあるのでしょうか?
結論を言うと、第二新卒の面接では、退職理由と志望動機の回答が最も評価を左右するポイントです。なぜなら第二新卒は早期に会社を辞めているため、人事から見ても退職する理由とその会社を志望する理由が気になるからです。
今回は第二新卒の面接において、気を付けなければならない退職理由や志望動機の伝え方、回答例、さらには面接でよく聞かれる質問や成功ポイント等も併せて詳しく解説します。
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目次
<はじめに>第二新卒の方への転職アドバイス
新卒さらには転職市場は「空前の売手市場」と言われていますが、果たして転職は簡単なのでしょうか?
これまで150人近くの第二新卒の方のカウンセリングを実施してきた私から言わせれば、答えは「ノー」です。なぜなら第二新卒の方の多くが退職理由や志望動機を軽視しているからです。
自己PRや志望動機の書き直し、さらには面接対策についてもう一度考えてみたい方はこちらも併せてお読みください。
第二新卒者への転職アドバイス
1.第二新卒と新卒、面接の違いは何?
まず第二新卒と新卒の面接の違いについて見ていくことにしましょう。
(1)第二新卒の面接では退職理由と志望動機が最大の焦点
新卒の就活面接では自分の長所やアピールポイントを述べ、志望する企業への応募理由を述べることが面接での主な受け答えになりますが、第二新卒は面接での回答内容が異なります。
それは冒頭で申し上げた通り、第二新卒では既に勤めている会社があるため、退職理由と志望動機が非常に重要な答えとなります。
(2)面接官は不安に思っている
率直に言うと、人事の面接官は第二新卒の人に対して、「またすぐに辞めてしまうのではないか」と不安に思っています。
人事のそういった疑念を払しょくする為にも、第二新卒で転職する際には、「なぜ辞めたのか(退職理由)」、「転職先でどのような働き方を実現したいのか(志望理由)」を明確にしなければなりません。
なぜなら退職理由と志望動機に一貫性や納得感がなければ、人事は「また同じようにすぐ辞めるだろう」と考えるからです。
(3)具体的な応募職種が明確になっている
新卒時では「総合職」という形で、内定後に希望の職種を伝えたのち配属されるという流れだったかと思います。しかし第二新卒の際はあくまでも「転職」にあたりますので、入社前つまり応募時点から職種が特定されています。
<第二新卒の転職状況詳細>
第二新卒の転職はホントは厳しい?成功のポイントとは
2.第二新卒の面接で、人事はどこの部分を見ているのか?
このテーマについて説明する前に、まず「会社側が第二新卒に求めていること」を理解する必要があります。
以下のグラフは、企業が第二新卒に対して求めていることを統計データで表したものです。
■グラフ:企業が第二新卒に求めること
※マイナビ転職・中途採用状況調査をもとに作成
ご覧の通り、「入社意欲の高さ」、「一緒に働ける人材か」、「社内と合いそうな人柄か」という項目が上位3つを占めています。
このことから導き出されるのは、「企業は第二新卒に対して即戦力となるスキルや経験を求めていない」という事実です。
会社側は新卒者と同じように第二新卒者に対して、「長く働いて会社を支えていってもらいたい」という気持ちを持っているからこそ、「何故前職を辞めたのか(退職理由)」、そして「何故この会社で働きたいのか(志望理由)」という問いが気になるのです。
以上のことをご理解いただいたうえでで、具体的に人事がどこの部分を見ているのか解説していきます。
(1)退職理由
先ほども述べた通り、第二新卒の面接で最大のヤマ場は「退職理由」です。
理由はどうあれ「新卒後数年で会社を辞めてしまう理由は何なのか」という点について、人事は最も関心を持っています。
(2)志望動機
退職理由と共に面接で重要なのが「志望動機」です。
「また同じように数年以内に辞めてしまうのではないか」、という疑念を払しょくできるような明確な志望理由が求められます。
(3)ビジネスマナー
新卒の就職活動では多少甘く見られていた点ですが、第二新卒の方は数年とはいえ社会人を経験しているので、ビジネスマナーも面接の評価ポイントに入っています。
企業にとって第二新卒を採用するメリットの一つは「研修の必要性が少ない」という要素なので、ビジネスマナーも気を抜かないことが大切です。
(4)業務経験・学んだこと
第二新卒に対して、業務経験やスキルはそこまで評価の対象となるポイントではありません。
むしろ短い期間の中で、「どのような姿勢で仕事に取り組んだのか」、「どのような事を学んだのか」といった事を問われます。
3.第二新卒面接での成功ポイント
ここからは第二新卒面接時において、人事から評価が高くなる面接のポイントについて、ご紹介していきます。
(1)退職理由と志望動機をセットで考える
冒頭から何度も述べている通り、第二新卒の面接で最も重要なことは「退職理由」、そして「志望動機」です。
そしてこの2つはバラバラではなく、セットで考える必要があります。
なぜなら第二新卒が何か不満を抱え、理想とする働き方とのギャップを感じ、そのギャップを埋める(課題を解決する)ために転職という手段を使う、という事が第二新卒の転職の構造だからです。
つまり退職理由は志望動機の裏返しでもあり、一貫性がなければなりません。例えば、退職理由は仕事内容への不満だったにもかかわらず、志望動機が給料の高さや残業の少なさ、という内容では間違いなく不採用となってしまいます。
必ず退職理由と志望動機に一貫性があるかどうか確認するようにしましょう。
(2)ネガティブな退職理由をポジティブに変換する
確かに退職理由に関してポジティブなものは見かけませんし、実際何かしら不満があるからこそ転職したいという気持ちが強いのだと思います。
しかし、退職に至る会社への不満を面接時にそのままストレートに述べることは絶対にNGです。なぜなら応募先の人事に対して「不満が多い、ネガティブな人」という印象が強く残ってしまうからです。
もちろんネガティブな理由が転職の本当の理由だとしても、面接時には多少ポジティブに変換したうえで説明することで採用率はグッと高まります。
例えば、以下のようなネガティブ説明とポジティブ説明を比較してみます。
【×:ネガティブ説明】
前職では『残業は当たり前』という考えが社内に蔓延しており、新卒の私が先に帰ることは許されないような雰囲気でした。そのためサービス残業がかなり多くなっており、転職を決意しました。
【◎:ポジティブ説明】
前職では『残業は当たり前』という考えが社内に蔓延しており、新卒の私が先に帰ることは許されないような雰囲気でした。残業すること自体が悪いとは思いませんが、より効率的に仕事を進めたいと常に考えており、メリハリをつけて仕事することでより高い業績を残せるという考えが強くなり、転職を決意しました。
上記を比較するとどうでしょうか?
「ネガティブ説明」は相手に単なる不満や愚痴としても取られ兼ねない印象ですが、「ポジティブ説明」ではより改善したいという印象を感じるかと思います。
こうした些細な印象の違いは、面接では大きな評価の違いを生むのです。
(3)面接前に徹底的に自己分析する
退職理由、志望動機の2つを明確にするために必要となる作業が「自己分析」です。
先ほどから繰り返し述べている通り、退職理由と志望動機は第二新卒面接で最も重要な要素であり、一貫性がなければなりません。
その為には自己分析を行い、「そもそもなぜ会社に入社したのか」、「なぜ辞めることになったのか」、「本来はどういった会社で働きたいのか」といった事を明らかにする必要があります。
新卒時に自己分析をおろそかにしてしまった人は、ここが最後のチャンスだと思って、真剣に取り組むべきでしょう。
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4.【タイプ別】面接での退職理由・志望動機の伝え方と例文
まず第二新卒者がどのような転職理由を挙げているのか、統計上のデータで見ていきましょう。
■グラフ:第二新卒者の転職理由
※Re就活「就職・転職活動に関するアンケート」調査レポート2018年3月版より作成
上のグラフをご覧の通り、第二新卒者の転職理由は、第1位「やりたい仕事ではなかった」(42.7%)、第2位「ワークライフバランスが悪い」(39.8%)、第3位「そもそもやりたい仕事ではなかった」(32.2%)、第4位「給料が低い」(29.6%)という順番になっています。
ではこれらの退職理由について、面接での伝え方のポイントと回答例(例文)をタイプ別に解説していきます。
退職理由(1):やりたい仕事ではなかった
新卒で入社した会社で、本当に自分がやりたい仕事ができるとは限りませんし、たとえやりたい仕事があっても違う部署に配属されてしまう場合もあります。
確かに統計データを見ても、「やりたい仕事ではない」という第二新卒の退職理由は32.2%となり、第3位にあたります。
しかし「前職はやりたい仕事ではなかった」と退職理由を述べてしまうと、非常にネガティブに映りますし、「うちの会社に入社しても同じことを言うのではないか?」と面接官を不安に思わせてしまいます。
したがって「やりたい仕事ではなかった」という不満を、「こういう仕事がしたい!」という前向きな気持ちに変えることで、面接官にも好印象に映ることでしょう。
現在の会社では新規営業担当として多くのお客様に対してアプローチしています。もちろん営業という仕事自体は好きで、お客様とコミュニケーションを取れることに楽しみを感じていました。しかし、新規開拓営業という仕事の性質上、どうしても一人ひとりのお客様とのコミュニケーション量が少なくなってしまいがちで、よりお客様の事を真剣に考えて接したいという気持ちが強くなっていき今回転職を決断しました。
新卒で入社した広告制作会社では制作担当として、営業と共にクライアント(顧客)にプロモーションツールの提案・制作実務を行っていました。お客様に提案し、実際に採用された時や喜ばれた時は非常に喜びを感じるのですが、提案の為の資料作りや調整業務が多く、実際に制作業務に割ける時間が少ないのが悩みでした。もともと学生時代からクリエイティブな仕事に就きたいと考えていた私にとって御社はより制作業務に専念にできる環境だと思い、このたび転職を決意しました。
退職理由(2):ワークライフバランスが悪い(残業が多い)
「ワークライフバランスが悪い」ことを退職理由に挙げる第二新卒の人は39.8%であり、第2位の理由となっています。
それだけワークライフバランスつまり残業や仕事量に問題を感じる第二新卒の方が多いという事ですが、この退職理由もそのまま伝えるよりも、ポジティブな理由に変換することをオススメします。
しかし、未だに残業がゼロな会社は珍しいですし、ほとんどの会社には残業が存在します。つまり人事に対して「うちの会社でも残業はあるから、また同じことを言いだすのではないか」というマイナスの印象も与えかねません。
そこで、「ワークライフバランスが悪い」、「残業が多い」という事実を、「オンとオフにメリハリをつけて働きたい」「業務時間に集中し、もっと効率的に働きたい」というような表現に変えて回答するようにしましょう。きっと面接官の納得感も大きく変わると思います。
前職では残業が多過ぎるというのが悩みでした。率直に言うと、残業自体が問題ではなく、会議などが多く勤務時間が長くなっているのが実情でした。私自身、オンとオフをはっきりさせ、業務時間中は集中して仕事に取組みたい性格なので、より業務に集中し、効率化できる環境で働きたいと思い、今回転職を決めました。
これまで広告営業担当として勤務してきましたが、プロモーションイベントの開催やイベント協賛などの影響で土日も勤務することが多く、広告関連の資格やクリエイティブの勉強もしたいと思ってもなかなか時間が取れないのが実情でした。御社ではスキルアップの奨励や環境の醸成をされてらっしゃるため、非常に魅力を感じて転職を決意しました。
退職理由(3):人間関係や社風が合わなかった
「人間関係や社風が合わない」という第二新卒の退職理由は42.7%で堂々の第1位です。
約半数の第二新卒の方が人間関係に疲れて転職を決意するという事になりますが、実は人間関係を退職理由にあげるのはタブーです。
なぜなら、人間関係や社風はどんな優良企業やホワイト企業でも存在しますし、人が関わるのが会社である以上、避けては通れない問題だと言えます。その人間関係や社風を理由に退職をするという事は、同じ状況になった場合、あなたが退職し兼ねないことを意味します。
もちろん「上司からパワハラを受けた」「会社から組織的なサービス残業をやらされた」という明らかに会社側に問題がある場合もあるかも知れませんが、退職理由に挙げることは極力避けた方が良いでしょう。
どうしても退職理由として言わなければならない場合には、自分が求める人間関係や社風を、「成果」や「効率性」といった言葉に転換したうえで、以下のように前向きに言うようにしましょう。
前職では個人個人の営業目標の達成が強く義務づけられており、正直に言って所属する課や事業部の人間関係やチームプレーが希薄だと感じていました。私の性格上、周囲の人たちと連携し業績を上げる方が好きですし、チームプレーを重視する事で組織全体も成績を上げられると考えています。そのため組織を重視し、チームプレーを大事にする会社で働きたいと思い仕事を変えることに決めました。
退職理由(4):給料が安い
「給与が安い」という不満を退職理由に挙げることも転職活動ではタブーとされています。
なぜなら相手の面接官には、「お金のことしか考えていない」、「うちの会社に転職しても同じことを考えるのではないか」と疑心暗鬼にさせてしまうからです。
従って、給料が低いというネガティブな理由を「正当に評価されてくれる会社で働きたい」、「自分が挙げた成果を感じてより一生懸命働きたい」等のポジティブな理由に変換することが重要です。
新卒で入社した会社で営業として働いていましたが、会社が年功序列の給与体系のせいで、若い私がトップに近い成績を残しても給与にはあまり反映されませんでした。つまり成果や実績をどれだけ残しても、その実感を得ることができず、モチベーションを維持することが難しくなっていました。成果や実績を正当に評価される環境で挑戦してみたいという気持ちが日増しに強くなり環境を変える決意をしました。
退職理由(5):社長や役員が独裁的(ワンマン)
社内のトップや上司たちが独裁的(ワンマン)で付いていけないというケースも実際には多いかと思いますが、その理由をそのまま退職理由として面接で伝えるのは良くありません。
確かにそういったケースも実際にありますが、「独裁的だ」とあなたが感じる背景には、「自分の意見やアイデアを採用してもらいたい」、「共感できるトップや会社で働きたい」という想いがあるのではないでしょうか。
そのため、「前職のトップがワンマンで」というネガティブな理由を述べるよりも、「風通しが良い企業で働きたい」、「強く共感できる社長や会社で働きたい」というポジティブな理由に変換した方が良いでしょう。
前職の会社では社長の鶴の一声で方向性や組織が一気に変わり、また組織が硬直化していたせいで現場や下からの意見が通りにくい環境にありました。もっと改善したいと思っても意見やアイデアが言えなかったのです。より意見や改善案を言いやすく、風通しの良い企業で働きたいと思い、転職することを決めました。
退職理由(6):将来が不安
新卒就活の時には分からなかったとしても、実際に働き始めてから会社の先行きに不安を抱かざるを得ないケースも多々あります。
なぜなら学生の際には会社の財務状況や事業の優位性が分かっていない場合もありますし、さらには入社後に業界再編などが起きてしまい、会社自体の存続が危うくなることもあるからです。
ただし、単に「将来が不安」とネガティブな理由だけを述べてしまうと、面接官からは「うちの会社に入っても、少し状況が悪化したらすぐに心変わりするのではないか」と浮気性のような目で見られてしまう危険性があります。
従って、「将来への不安」と言うのではなく、不安の本質的な原因である「仕事の限界」や「目標が達成できない」といった理由を付け加えることで、人事の印象も全く変わってきます。
前職では、業界や事業の先行きの悪さから、業務範囲が必然的に限られおり、目標を達成できないことも多々ありました。この度、目標はもちろん、より多くの可能性に対してチャレンジしていきたいという思いが強く募り、前職を退職することに決めました。
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5.第二新卒面接でよく聞かれる質問と回答の仕方
ここからはその他に第二新卒面接でよく聞かれる質問、そして回答例も併せてご紹介していきます。
(1)今までの仕事内容と、そこで学んだことは何ですか?
一般的な質問ですが、面接官はこれまでやってきた仕事を通じて身に付けた技術・スキル、仕事のやり方などを聞きたいのです。
もちろん第二新卒の方であれば実務経験が豊富でないことは相手も十分に分かっていますので、人事はあなたがどのように考え、どんな工夫をして働いていたのかを聞きたいのです。
決して憶することなく、自分がやってきた業務について胸を張って答えることも回答のポイントの一つです。
現在の会社では、ウェブ広告の営業を担当していました。営業といっても、お客様へ提案するだけではなく、実際の受注後にお客様と一緒に広告を制作するため、そこからがスタートラインとなります。制作の際は、お客様が本当に望んでいること、お客様の会社の強みなどを深くヒアリングすることを意識していました。そのため広告が終了した後も、お客様からお声がけされることが多く、リピート受注が多かったです。
(2)長所と短所(課題)はどこですか?
面接を行う人事担当者が知りたいのは、あなた自身の課題を客観的に把握し、解決するための努力を行っているのか
、という部分です。
そのため、短所(課題)というネガティブな要素を伝えるのと同時に、どのように改善してきたのかというポジティブな要素も伝えることで逆にアピールにもつながります。
また事前に自己分析を行っておくこともオススメです。
前職では一つの仕事に集中してしまうあまり、業務に偏りが生じてしまう時がありました。つまり場合によっては決められた時間通りに仕事を終えられない時もあったのが私の課題でした。その為、できるだけ業務の偏りをなくすため、仕事に優先順位をつけ、それぞれの仕事に期限を設けて取り組むことでだいぶ改善することができました。
(3)仕事で失敗した経験はありますか?
これも前述の質問と同様に、あなた自身の失敗を客観的かつ冷静に問題認識しているのか、という事を面接官は知りたいのです。
ですので、面接で重要なのは失敗した内容ではなく、その失敗を活かしてどのように改善したのか、という部分です。
以前の職場で下請けの制作会社に送るべきメールを、クライアントに誤ってメールしてしまい、クライアントに原価を知られてしまうという失態を犯した経験があります。
その失敗を糧に、必ずメールを送信する前には送り先や内容を改めて確認するようになりました。またメールだけでなく、文章や制作内容についても再確認やダブルチェックを徹底しています。
(4)仕事が面白くなくなったらどうしますか?
何度も申し上げている通り、人事としては第二新卒の方に対して「またすぐに辞めてしまうのではないか」と不安に思っています。その為、仕事の面でもやりがいを感じなくなった場合にどうするのか確認したいのです。
もちろん常に仕事が面白い訳ではありませんし、業務のすべてにやりがいを感じられる人はいません。しかし仕事が面白くない理由を、人や環境、会社のせいにして伝えるのは良くありません。
従って、仕事のモチベーションを維持する為にどのような工夫をするのか、という観点で回答すると良いでしょう。
そもそも御社に応募したのは、御社の理念やビジョンに共感し、強く惹かれたことにありました。その為、たとえ仕事が一時的に面白くなくなったとしても、変わらない御社の理念やビジョンを改めて振り返り、自らの仕事に反映させられているのかを自問自答することで、仕事の原点を思い出し、モチベーションを維持することができると考えています。
(5)合わない上司の元で働く場合はどうしますか?
常に自分と相性の良い上司だけではなく、時には相性の悪い上司が上につくこともあります。面接官はそのようなケースで、あなたがどう対処するのか知りたいのです。
回答のポイントは、自ら人間関係をどう改善・修復してくのかを述べることです。
たとえ相性の良くない上司であっても、自分自身を認めてもらうことは十分可能だと考えています。その為にも、上司が自分に対して何を求めているのかを考えた上で行動し、問題があった場合は自分のどこに問題があったのか自ら確認し改善することで、仕事上はもちろん、人間関係もある程度認めてもらうことができると思っています。
(6)最も困難だった仕事や厳しかった仕事は何ですか?
同様の質問は新卒の就活時にも聞かれたと思います。
この質問の回答ポイントは、単に「難しかった仕事、困難な仕事」を聞きたいのではなく、「あなたがどの様に難しい局面を乗り切ったのか」という事です。
ですので困難な仕事を答えると共に、どの様に乗り越え、成長したのか、という事を同時に回答するようにしましょう。
前職で最も困難だと感じた仕事は「営業担当を引き継いだお客様との関係構築」でした。私がまだ若く、経験もあまり無いという事もあり、引き継いでから暫くの間はお客様から信用して頂けず、継続的な受注が難しい状態でした。しかし仕事面では過去の発注内容の傾向やお客様自身のビジネスの業態を必死に勉強し、人間関係面では継続的にお客様にアプローチすることで、徐々に信頼されるようになり、結果的には前任の営業担当者よりも多く発注してもらえるようになりました。
6.まとめ
いかがだったでしょうか?
この記事の中でも再三申し上げた通り、第二新卒時の面接で最も重要なことは「退職理由」と「志望動機」を明確に回答できることです。
また、ともすればネガティブな説明になりがちな退職理由については、愚痴っぽくならずポジティブで前向きな説明にすることで人事の評価も大きく変わってくるかと思います。
第二新卒の段階で転職をせざるを得ない人は、このタイミングでも良いので自己分析を徹底的に行い、これからの自分自身の人生を改めて見つめ直すことも大切なことです。
是非とも第二新卒の方たちの面接がうまくいくことを願っています!