【人事に好印象を与える】エントリーシート郵送時の封筒の選び方

企業が選考のために、エントリーシートを郵送するように求められることがあります。
ただ書類を送るだけですが、封筒の選び方から記入方法、添え状の書き方まで、郵送で書類を送る際にもマナーがあります。

「たかが封筒」と思うでしょうが、採用担当者が最初に目にするのが、あなたが送った封筒です。
中身を見てもらう前に、この「封筒」のマナーでNGになってしまっては実にもったいない話です。

そこで今回は、エントリーシート郵送時のマナーについてご紹介します。
エントリーシートだけでなく、履歴書送付の際も応用できますので、しっかり把握して企業アプローチの第一歩を踏み出してください。

1.封筒の選び方・書き方

通常A4用紙に記入するエントリーシートは、どのサイズの封筒が最適なのでしょうか。
今回は宛名書きや封入まで細かなルールを紹介します。

(1)封筒の選び方


エントリーシートを送る場合、角2号の封筒が最も適しています。
なぜなら、角2号はA4がそのまま入るサイズなので、エントリーシートを折らずに送ることができるからです。

色は白色で、中身が透けないものを選びましょう。
茶色の封筒で送る人もいますが、茶色の封筒は事務用書類の郵送に使われることが多いので、正式な書類の郵送は白の封筒を使うようにしましょう。

◆おすすめの封筒
・角2号(サイズ240mm×332mm)
・白

(2)封筒の記入方法

①表側(送り先、内容物の表示)


表面のあて先は、縦書きにします。
全体のバランスとしては、個人名または、ご担当者様の行が封筒中央に揃うように記載しましょう。

文字の大きさは、相手先の名前を一番大きく書きましょう。
住所は、郵便番号を書く欄から、1文字分あけてから書き始めます。
また、この時に住所、社名、役職名、担当者名の書き始めを揃えて書くように心がけましょう。
企業によっては住所や社名が長い場合がありますが、決して省略してはいけません。
都道府県名も同様に、省略せずに書くのがマナーです。

封筒の左下には、赤色で「エントリーシート在中」とスタンプを押すか、手書きで記入しましょう。

◆担当者が分かる場合
「社名+役職名+個人名+様」

◆担当者が分からない場合
「社名+役職名+ご担当者様」

②裏側(送り元)

封筒の裏面には、送付者である自分の情報を記入します。
表面同様に、自分の住所や名前は縦書きで、封筒の継ぎ目がある場合は、中央の線を挟んで住所と名前を書くようにしましょう。
封筒の継ぎ目がない場合は、左端に住所と氏名を記入します。

名前の横には、大学名・学部名・学科名を小さ目の文字で入れましょう。

◆封筒に継ぎ目がある場合
中央の継ぎ目を中心として記載する。
氏名・大学名などは、継ぎ目の左側に、郵便番号・住所は右側に記載。
左側上部には、送付日を記入する。

◆封筒に継ぎ目がない場合
左側に沿って、記載する。
左側上部には、送付日を記入する。

(3)記入するときのペンの選び方


エントリーシートに記入するペンは、黒のボールペンを選びましょう。
万年筆でもOKですが、にじむ可能性があるのでボールペンがベストです。

鉛筆やシャープペンシルは、第三者が消して書き換えることができるのでNGです。
最近では消せるボールペンもありますが、同様の理由でNGです。

また、マジックは少しだらしない印象になるため、これも避けましょう。

封筒に書くのは、1.6mmの極太ボールペンがおすすめです。
郵送時に雨に濡れる可能性があるので、水性ではなく必ず油性のものを選びましょう。

◆ペンの太さ
エントリーシート:ボールペン(0.5〜0.7mm)
封筒:ボールペン(1.6mm)

(4)封入のしかた

①最終確認

記入した書類に誤字脱字がないか、また封入時に裏表や上下が揃っているかを確認してから封を閉じましょう。

②添え状とクリアファイル

エントリーシートなどの書類を送付したことを相手に伝える「添え状」を封入することはビジネスマナーの基本ですので、忘レないようにしましょう。

エントリーシートや添え状は、クリアファイルに挟んで封筒に入れるようにしましょう。
クリアファイルに入れることで、書類が折れたり、汚れたりするのを防ぐことができます。

また、雨の日に、書類が濡れてにじむことを防ぐこともできます。
クリアファイルは、きれいな状態でエントリーシートを届けるための、送る側のちょっとした思いやりです。

③液体のりまたは、テープのりがマナー。

書類を封筒に入れ、封を閉じる場合はのりを使いましょう。
セロテープで止めた封筒を見ることはNGです。
なぜなら、セロテープの場合、開封して再び封をすることが簡単にできるからです。

重要な封筒の場合、他の人が開封したりできないように、しっかりとのり付けして送りましょう。

④「〆」の印を付け

のりで封をした後は、封筒の合わせ目に〆の印をつけます。
〆は記号のように見えますが、れっきとした漢字で「しめ」と読みます。

〆を書く目的は、大切な書類が途中で開封されないように、まだ未開封ということを示すために用いられます。

(5)切手の目安

封筒に貼る切手は、重さによって料金が違います。
角2サイズの封筒は定型外になり、50g以内なら、120円の切手を貼りましょう。

エントリーシートと一緒に、添え状やクリアファイルも封入するので、送る前に郵便局で重さを図ってもらいましょう。
料金不足の場合は、自分の元に帰ってきてしまいます。

切手は小額のものを何枚も貼ったり、記念切手のような特殊な切手を貼ったりするのはやめましょう。

◆角型2号の切手料金(2017年10月現在)
50g以内 120円
100g以内 140円
150g以内 205円
250g以内 250円

2.送付状(添え状)の書き方

エントリーシートなどの応募書類を企業に郵送する際には、送付状(添え状)を同封するのがマナーです。
エントリーシートや封筒は手書きでしたが、送付状はパソコン入力が一般的です。

(1)記載するべき情報

①送付年月日

送付年月日は、一番上の右側に記入します。
日付は、投函日を記載しましょう。

②相手先会社名、氏名

日付より下の左側に、相手先の会社名、部署名、担当者名を記載しましょう。

③自分の住所・名前・大学・学部・学科

差出人である自分の情報は、宛先より右側に記載します。
郵便番号、住所、大学名、学部名、学科名、氏名、電話番号、Eメールアドレスを記載しましょう。

④頭語と結語

頭語と結語は、一般的に「拝啓」と「敬具」を用います。
「前略」と「早々」は、時候の挨拶をはぶいて用件だけを急ぎ伝えるということなので、この場合には使いません。

⑤挨拶文

「拝啓」の後には時候の挨拶を書きます。
ビジネスレターでは、季節に関わらすに使用できる「時下 貴社におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます」のような文が適しています。

⑥記、以上

記書きは、本文中で「下記の書類をお送りします」などを示すものです。
右下には、以上と記載します。

⑦送付内容「エントリーシート 1枚」

記の左下に、「エントリーシート1枚」と記載しましょう。

(2)無料テンプレート

送付状_テンプレート(office公式)
⇒ダウンロードしてご利用ください。(文章は不要です。)

3. 投函するときのアドバイス


「ポストに投函しても、期限内に届かなかった」という事がないように、投函前の確認事項を紹介します。

(1)締切日の3日以上前に投函する

エントリーシートは締め切りを過ぎると受け取ってもらえません。
内容を見てもらう前に不合格です。

このような事態が起きないように早めに送るようにしましょう。
郵便事情を考えると、締め切り日の3日前がぎりぎりのタイミングです。
なるべくそれ以前に送るようにしましょう。

(2)ポスト投函の場合は、「取集時刻」をチェックする

郵便ポストの回収時間は地域により異なります。
遅い時間に投函すると、翌日の回収になる場合もあります。
土日も事情が変わるので、ポストに書いてある取集時刻を確認しましょう。

(3) 〆切直前の場合は、「ゆうゆう窓口」への手渡しが最速

締め切り間近の時は、郵便局に直接持ち込みましょう。
夜遅い時間でも、「ゆうゆう窓口」はあいているので受付をしてくれます。
到着時間を確認して、普通郵便で間に合わない場合は、速達を選びましょう。

5.まとめ

せっかく書いたエントリーシートも、相手に届かなければ意味がありません。
切手の料金不足や重量オーバーなど、些細な事で締め切りに間に合わないという事がないようにしっかりチェックしましょう。

また、封筒選びや書き方などでNGにならないよう、基本的マナーも把握しておきましょう。
マナーの根底には、書類を改ざんされないように消えないボールペンで書き、封筒に封印するなどの理由があります。
郵送時のビジナスマナーは一生役に立つものなので、理解して自分の習慣にしてください。

                     

ABOUTこの記事をかいた人

大手外資系広告代理店でコピーライタ、クリエイティブ・ディレクターを経験。国際的な広告賞も数々受賞。