フェルミ推定の例題を紹介! - 面接時の解き方と練習方法

広告代理店への就職を成功させるために学生のうちに身に着けておくべきスキルとは何でしょうか?それは広告代理店に限らず社会人一般にも問われる事ですが、「論理的思考力を働かせ、その思考過程・結果を正しく他人に説明出来るスキル」が重要になります。

このスキルは、広告を考えて、クライアントに提案する大手広告代理店においても同じ事が言えると考えられます。今回は、その論理的思考力を鍛える一つのトレーニングとして、「フェルミ推定」と呼ばれる思考法を紹介したいと思います。

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【徹底解説付き】フェルミ推定の例題・回答例を紹介

1.フェルミ推定とは?

フェルミ推定とは、実際に調査する事や、直感で想像したりする事が難しい数量を、手掛かりを元に推論し、概算数値を出す思考法の事を指します。

例題を挙げると、「日本中にある電柱の数は?」「1日に日本で売れるキシリトールガムの個数は?」「トイレットペーパーの市場規模は?」などの問題に対して適切な数値を出す事は難しいですよね。そのような問題に対して、論理的な根拠に基づいて数値を計算するのがフェルミ推定です。

実際にフェルミ推定のスキルは、就職活動の際に企業側から求められています。コンサルティングファームや広告代理店などの企業では論理的思考力を必要としているので、面接でフェルミ推定の問題が出題される事も多々あります。

2.フェルミ推定の例題

今回は、例題として「日本にいる猫の数は?」という問題を通じてフェルミ推定の問題を解くステップを解説します。解くステップは以下の(1)前提確認、(2)アプローチ設定、(3)モデル化、(4)計算実行の4ステップに分かれます。

(1)前提確認

まずは問われている数値が何かを確認し、必要であれば求める数値に関する条件を仮定します。
例題については、猫といってもその所在は様々で、実際に家庭で飼われている飼い猫や近所の野良猫、またペットショップや猫カフェなどにいる猫も考えられます。今回の例題では、その中でも実際に家庭で飼われている飼い猫のみを考える事にします。

(2)アプローチ設定

次に、どのような計算で回答を導くかのアプローチを考えます。1人あたりで考えるのか、また世帯あたり、あるいは面積あたりの数値で考えるのか、など何をベースにして猫の数を考えるかが重要になります。
例題では、飼い猫の数を求めるために以下の計算式を立てます。

飼い猫の数 = 日本の世帯数 × 猫を所有する世帯割合 × 1世帯あたりの平均所有頭数

(3)モデル化

アプローチ設定で必要だと考えられた数値について、論理的プロセス、時には自分の実感を元にモデル化して回答を導いていきます。それでは今回の例題について解説していきます。

日本の世帯数は、日本の人口を1億2000万人、世帯あたりの平均人数を2.5人として、1億2000万 ÷ 2.5 = 4800万(世帯)とします。

猫を所有する世帯割合は、子供のいる世帯の方がペットを保有している可能性が高いと考え、子供のいる世帯は20%、子供のいない世帯は10%とします。

次に、子供のいる世帯の数を計算します。日本の人口における年齢割合が1~80歳で同一であり、それ以外の年齢の日本人は存在しない、と仮定すると、1~18歳を子供として、子供の人数は

1億2000万 ÷ 80 × 18 = 2700万人です。

ここで、子供が1世帯に平均して2人いるとすると、子供のいる世帯の数は

2700万 ÷ 2 = 1350万(世帯)です。

よって、子供のいない世帯の数は 4800万 - 1350万 = 3450万(世帯)となります。

最後に平均所有頭数を考えますが、猫を保有する世帯のうち、50%は1匹、30%は2匹、20%は3匹所有していると考えます。よって平均所有頭数は、

1 × 50% + 2 × 30% + 3 × 20% =1.7(頭)です。

(4)計算実行

(1)前提確認、(2)アプローチ設定、(3)モデル化、で考えた事を踏まえて、計算を正確に実行します。

例題について最終的な猫の頭数を計算します。

まず、子供がいて、かつ猫を保有する世帯数は

1350万(世帯) × 20% = 270万(世帯)

子供がおらず、猫を保有する世帯数は

3450万(世帯) × 10% = 345万(世帯)

以上により、猫を保有する世帯数は合わせて615万世帯となるため、これに平均所有頭数を掛けて、

615万(世帯) × 1.7(頭) ≒ 1050万(頭)となります。

以上のステップで、直感では求める事の出来ない数値を論理的に推定する事が出来ます。

3.フェルミ推定がなぜ広告代理店の就活に重要なのか?

それでは、大手広告代理店への就活と、フェルミ推定の間にどのような関係性があるのでしょうか?

(1)論理的思考力を磨く事が出来る

冒頭でも述べましたが、フェルミ推定を通じて論理的思考力が鍛えられます。広告代理店では、クライアントに対して適切な広告戦略を提案するという仕事に取り組みますが、その広告戦略を考える中で論理的思考力は必須のスキルとなります。また、フェルミ推定の問題を通して論理的に物事を捉える癖を付ける事が出来れば、広告代理店の面接においても筋の通った受け答えが出来るに違いありません。

(2)ユーザー像を想像する力が身につく

広告を考える際には、ターゲットとなるユーザーがどのような人々かを想像して、適切なアプローチを取る必要があります。先程の猫の問題で、世帯を子供のいる世帯と、そうでない世帯に分けて考えました。このようなモデル化は、ターゲットにするユーザー像を切り分けて、どの層に一番訴求するような広告を作るべきか、というような判断の際に応用できます。フェルミ推定におけるモデル化の考え方はユーザーを想像する、というマーケティングスキルを大きく向上させます。

(3)広告戦略を考える際の数値設定に役に立つ

広告戦略を打ち立てる際には市場規模の計算や、ユーザー数の概算、というような数値設定が必要になってきます。全ての数値が調べれば出てくるというようなものではないため、自分で想像して数値を決める場合もあると思います。そのような時に、フェルミ推定の経験は生きてきます。論理的思考に基づいた数値勘を鍛えておくと、社会人になったときに周りに比べて一段とステップアップ出来ることでしょう。

4.フェルミ推定の能力を高めるための方法とは?

フェルミ推定の能力を高めるための方法としては、本を読んだり、自発的に考えてみる方法があります。就活の質問でよく聞かれるようになったこともあって、多くのフェルミ推定の本が発売されているほか、本を使わなくても自分で頭のなかで考えてみるだけでも十分トレーニングになります。

(1)フェルミ推定の関連本を読む


出典:https://www.amazon.co.jp/
フェルミ推定の能力を上げるためには、既に確立されている考え方のパターンを、本を読む中で学んでいくのが一番の近道です。おすすめの本は、『現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート「6パターン・5ステップ」でどんな難問もスラスラ解ける!』(東大ケーススタディ研究会/東洋経済新報社)です。この本は、フェルミ推定の問題をパターン化して分かりやすく解説しているため、フェルミ推定の基本の考え方を学ぶ事が出来ます。また、その他各出版社からフェルミ推定に関する本が出版されているため、書店で手に取ってみるといいでしょう。

(2)世の中の色々な数字に興味を持つ

フェルミ推定は紙とペンさえあれば、どこでも取り組む事が出来ます。街を歩いている中で目にしたもの、自分の興味のあるものなど、様々な物の数量をフェルミ推定で求める練習をしてみましょう。フェルミ推定の問題を多く解けば解くほど論理的思考力は向上します。広告代理店を志望している大学生の数は何人でしょうか?世の中のどのような事もフェルミ推定に結び付ける事が出来ます。

5.まとめ

調査・想像などが難しい数量を論理的に推定するのがフェルミ推定です。フェルミ推定はコンサルティングファームの面接だけではなく、広告代理店の就職活動や面接においても求められる事があります。自分の身の回りの様々な数値を実際にフェルミ推定で求める練習をしてみる事で、フェルミ推定のスキルは飛躍的に向上します。
フェルミ推定のスキルは広告代理店において、広告をクライアントに提案する際に必要な論理的思考力を鍛える事が出来ます。従って、フェルミ推定を練習する事は大手広告代理店への就職を大きく近づける鍵になると言えるでしょう。

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