「あ、コイツいい!」と思わず人事に思わせるインターン志望動機の書き方

インターンシップに応募したとき、エントリーシートでも面接でも、必ず聞かれる「志望動機」。どうやって考えれば良いのでしょうか?

「ずっと考えているのに、全然思いつかない」
「言いたいことが多すぎて、まとめられない」
「どういう構成にすればいいのか分からない」

というように悩んでいる人が多いと思います。

結論から言うと、志望動機は巷に溢れている例文や小手先のテクニックに頼っている以上、本当に良い志望動機を作ることはできません。

なぜなら、優れた志望動機には、主張の一貫性や、人事を面白いと思わせる「自分自身の独自の経験」が必要だからです。

志望動機の核となる「個性的なストーリー」を後付けで考えてしまうと、特に難易度の高い企業では、面接で詰められたときにつじつまが合わなくなってしまい、選考を通過できなくなるので、注意が必要です。

この記事では、簡単な自己分析のステップから、例文まで紹介しているので、できれば自己分析のステップから取り組んでみることをおすすめします。

どうしても時間がない方や、テンプレートだけを参考にしたい方は、こちらをクリックして下さい。
業界別の志望動機テンプレート集

1.「あ、コイツいい!」と思わせる志望動機と、読み飛ばしたくなる志望動機の違い

まずは、良い志望動機と悪い志望動機を読んでみましょう。

◆「あ、コイツいい!」と思わせる志望動機(広告代理店の場合)
私は、御社が作っているauの三太郎CMが面白いと思って、いつも見ています。

あのCMは、学校でも話題になって、私もあんな面白いCMを作ってみたいと思い、御社のインターンを志望しました。

御社のインターンでは、TVCMの制作の裏側を知りたいと思っています。よろしくお願いします。

◆人事が読みたくなる志望動機(広告代理店の場合)
高校時代にボランティアで不登校児童のいじめ問題に直面してなんとなく福祉関係の仕事を目指していました。そのころ、県の人権ポスター”わたしの「ふつう」と、あなたの「ふつう」はちがう。それを、わたしたちの「ふつう」にしよう。”を見て感銘を受けました。

直接的な表現ではなくとも、見た人の心に、すっ、と入ってくる広告のコミュニケーションの力に驚いたのです。これをきっかけに広告やコミュニケーションデザインに興味を持ちました。広告の力で社会の役に立つ仕事がしたい。

今回、私がインターンシップにエントリーするにあたり念頭に置いた企業は、この人権ポスターを扱った御社以外にはありませんでした。御社の広告業務現場で広告目的から訴求の手法までの広告の実際を目の当たりにしたい、学びたいと思っています。

いかがだったでしょうか。
さすがに、三太郎CMを広告代理店インターンの志望動機で伝える人はいないと思いますが、なかには、「人事が読み飛ばしたくなる志望動機」に近い内容を書こうと思っていた人もいたのではないでしょうか?

エントリーシート落ちで終わらないためにも、「人事が読みたくなる志望動機」の書き方を3つのステップで学んでいきましょう。

1.志望動機を考える前に決めておくべき3つのこと


インターンの志望動機が固まらない人に多いのが、志望業界・志望企業を的確に絞れていないということです。

「友達に誘われたから」「人気企業だから」といった理由でエントリーを続けていると、自分としては就職活動が順調なように見え、自分自身と向き合うことを怠ってしまいがちです。

志望動機が定まらない場合は、もう一度志望業界を決めるところから、振り返ってみるようにしましょう。

(1)社会に与えたい「影響」と「ターゲット」を明確にする⇒志望業界を見つける


人は、何らかの形で社会と関わり合って生きていて、それぞれ何らかの役割を担っています。

あなたはどんな形で社会と関わっていきたいですか?どんな人に、どんな影響を与えたいですか?

「世界の格差をなくしたい」「日本の文化を世界に発信したい」といった大きなことでもかまいません。「地域の産業振興に協力したい」「公務員になって子育てを支援する」といったもっと具体的なことでもかまいません。

自分がやりたいことをコトバにすることが大切です。言語化することで、曖昧だった自分の目標を可視化することができます。

以下に4つの質問を用意しました。質問の回答が必ずしも仕事に直接結びつくとは限りませんが、興味のあるもの・分野が見えてくるはずです。

◆やりたいことを考えるための4つの質問
・止めるように言われるほど、のめり込んだことはなんでしたか?
・小さい頃、言われなくてもついやっていたことはなんでしたか?
・あまり努力したつもりがないのに、人から褒められることはなんでしたか?
・時間が一瞬で過ぎたように感じた時、何をしていましたか?

(2)志望業界のマップを作る⇒志望企業を見つける


志望業界が見つかったら、次は、志望業界をマッピングして、志望企業をいくつかに絞りましょう。

業界マップは、以下の手順で作成するとよいでしょう。

◆必要なもの
⇒付箋、大きな白紙、ペン、ネット環境(もしくは会社四季報など)

◆マップの作り方手順
手順1:志望業界の企業を調べて興味のある企業を付箋に一つづつ書き記す。

手順1:白紙に大きなグラフを描き、自分自身が仕事に取り組む上で大切にしたい「数値的な指標」と「文化的な指標」を指標を1つづつ、X軸とY軸に書く。
※数値的な指標:給与、成長率、収支の安定性など
 文化的な指標:社風、社員の人間関係、仕事の進め方、など

手順2:付箋に書いた企業をグラフの当てはまる部分に貼り付けていく。

手順3:全て分類し終わったら、グラフの右上に残った企業があなたの志望企業です。

このように、順を追って志望業界、志望企業を絞っていくと、自分でも気づかなかった興味・関心を見つけることがあります。

志望動機が定まらない方は、ぜひ一度取り組んでみて下さい。

2.三つのステップで考える!インターン志望動機の作り方


ここからは、志望業界・志望企業が定まっていることを前提に説明をしていきます。

そもそも、志望動機とは、企業を志望する理由を自分の経験に基いて説明するものです。

今回は、志望動機を3つの要素に分け、考えやすくするための方法を紹介します。

(1)【STEP1】その業界に興味を持つ、きっかけとなった経験を考える


まず、志望業界への興味と自分の経験を結びつけましょう。人が興味や関心をもつことには、何らかのきっかけがあります。

<例>IT企業
カリスマ的な社長の講演を聞いて、夢や目標が見つかった

<例>テレビ局
⇒昔、入院していた時にテレビがあったことで、心が救われていた。

<例>食品メーカー
⇒子供の頃から野球をしていて、部活から帰ってきてから家族で食べる夕食が好きだった。

志望動機の根源となるきっかけの部分は、小さなことでも構いません。

大切なのは、きっかけを掴んだシーンに遡って、なぜ志望業界に至ったのかという経緯を論理的に説明することです。

(2)【STEP2】志望業界の中で、なぜその企業なのか理由を考える


次に、志望業界の中で、なぜ他ではなく、その企業に決めたのか理由を考えていきましょう。

志望企業にした理由は、主に以下2つを探ることで明確に見えてきます。

①「仕事で大切にしたいこと」×「企業の文化的側面」の共通部分

例:
「チームワーク」 × 「社内イベントを重視する文化」
「結果主義」 × 「優秀者を表彰する文化」
「裁量の大きさ」 × 「企業の成長性」

②「仕事で大切にしたいこと」×「企業にまつわるエピソード」の共通部分

例:
「広告は芸術ではないという考え」 × 「企業サイトに出ていた『広告が好きな人お断り』というメッセージが心に刺さった」
「クリエイティブ」 × 「データを原点にしつつ、クリエイティブの力を大切にするクリエイターの方たちの考え方を本やOB訪問で知った」

その企業でなくてはならない理由とは、つまり「共感」のアピールです。企業の方に「それは弊社でなくてもいいだろう」「ちょっと弊社とはズレているな」と思われてはいけません。「よく知っているな」「よく調べている」と思ってもらえることが理想です。

(3)【STEP3】志望企業のインターンで何を得たいか考える


最後に、志望企業のインターンで得たいことを具体的に考えましょう。

インターンで得たいことを考えるためには、

「インターンの実施内容」 × 「将来やりたいことに繋がること」

を考えると明確に見えてくるでしょう。

例:
「グループディスカッションを通して、新番組企画」 × 「面白い番組を作る課程を同じ志望者たちと議論して企画したい」
「人気クリエイターによるクリエイティブ講座」 × 「データをクリエイティブに反映する課程についてクリエイターから学びたい」

インターンで得たいことを考える中で大切なのは、将来やりたいことと一貫性があることです。

将来やりたいこと⇒志望業界⇒志望企業⇒インターンで得たいことが一貫して論理性がある状態に仕上げましょう。

3.志望動機で採用担当者が見るポイント


採用担当者は、どのようなポイントで志望動機を評価しているのでしょうか。

実際には、面接で複数回やり取りする中で志望者の志望理由を引き出しながら評価することになりますが、ここでは一般的にエントリーシートや面接でチェックされる基本的な内容について見ていきます。

(1)志望動機からインターンで得たいことまで主張に一貫性があるか?


志望動機は、きっかけからインターンで得たいことまでが一貫した主張でなければ、面接で詰められた場合に説明がつかなくなってしまいます。

特に、自分で「文章がうまい」「口がうまい」と感じている人ほど注意が必要です。

なぜなら、言葉の使い方が上手い人ほど、無意識のうちに事実を曲げて上手く一貫性があるように見せかけてしまう傾向があるためです。

面接では、ごかましが効かないため、事前に客観的に見ても飛躍がないかチェックしておきましょう。

◆一貫性のない志望動機の例(面接官と志望学生との会話)

—-とある広告代理店の面接—–

面接官:「志望動機を教えてください。」
学生:「私は、御社が作っているauの三太郎CMが面白いと思って、いつも見ています。あのCMは、学校でも話題になって、私もあんな面白いCMを作ってみたいと思い、御社のインターンを志望しました。御社のインターンでは、TVCMの制作の裏側を知りたいと思っています。よろしくお願いします。」

面接官:「そうなんだー。三太郎のCMのどんなところが面白いと思ったの?」
学生:「・・・。iphoneのIを愛と置いて表現しているところが面白いと思いました。」

面接官:「そうなんだね。じゃあ、あなたが作ってみたいっていう面白いCMを教えてよ。」
学生:「・・・。いや、まだ考えてはいないです。。」

—終わり—-

(2)論理的に考えて納得できるか?


まずは、論理的でない志望動機の例文を見てみましょう。

◆論理的でないインターン志望動機の例
私は、御社が作っているauの三太郎CMが面白いと思って、いつも見ています。

あのCMは、学校でも話題になって、私もあんな面白いCMを作ってみたいと思い、御社のインターンを志望しました。

御社のインターンでは、TVCMの制作の裏側を知りたいと思っています。よろしくお願いします。

上記の例文が論理的でないのは、主に以下の部分です。
・auの三太郎CMのどの部分が面白いと感じたのか不明。
・学校で話題になって、なぜ、自分も作ってみたいと考えるに至ったのか不明。
・制作に魅力を感じたのであれば、製作会社に行ったほうが良いのではないか。
など

論理的な文章とは、思考の過程が分解され、筋道立てて書かれた文章を指します。

基本的には、先述した3つのステップの流れで伝えることで論理的な文章になりますが、より伝わりやすくするために、以下のポイントに気をつけましょう。

◆論理性を保つために気をつけたいポイント
・形容詞は、出来る限り使わない
・文末は断定する。(かも、らしい、たぶんなどは避ける)
・数字や固有名詞を多く用いる

(3)受け売りではない、自分の言葉で話しているか?


「成長したい」「肌で感じたい」など、面接でよく使われ、当たり障りのない言葉は世の中に溢れています。

使い古された言葉は、個性やオリジナリティを平凡なものに均して、特徴を失わせる力を持っています。

特に面接官は、「借り物の言葉」に対する感覚が研ぎ澄まされていて、すぐに学生の本心を見抜きます。

かっこよく伝えよう、うまくまとめよう、といった表面的な見た目にとらわれず、「簡潔に」「適切に」「自然に」答えることが最も面接官の心に届きます。

4.【業界別】インターンシップの志望動機・例文

最後に、広告代理店、コンサルティング業界、金融業界の志望動機を例文として記載します。

今まで述べた要素とプロセスを元に、考えるときの参考にしてください。

(1)「広告代理店」のインターン志望動機の例文


高校時代にボランティアで不登校児童のいじめ問題に直面してなんとなく福祉関係の仕事を目指していました。そのころ、県の人権ポスター”わたしの「ふつう」と、あなたの「ふつう」はちがう。それを、わたしたちの「ふつう」にしよう。”を見て感銘を受けました。

直接的な表現ではなくとも、見た人の心に、すっ、と入ってくる広告のコミュニケーションの力に驚いたのです。これをきっかけに広告やコミュニケーションデザインに興味を持ちました。広告の力で社会の役に立つ仕事がしたい。

今回、私がインターンシップにエントリーするにあたり念頭に置いた企業は、この人権ポスターを扱った御社以外にはありませんでした。御社の広告業務現場で広告目的から訴求の手法までの広告の実際を目の当たりにしたい、学びたいと思っています。

(2)「コンサルティング業界」のインターン志望動機の例文


学生時代にバイク便のアルバイトをしていました。そのとき配送業務の中に、単なる物品の配送ではなく、バイクを移動の手段として複数の不動産物件の写真を写真撮影する仕事がありました。

営業に聞いたところ、その依頼主企業の業務改善の手法として時間をとる割に生産性の悪いと言われていた物件調査業務のアウトソーシングを提案したとのことでした。おかげで「営業が本業に専念できると喜ばれた」とのこと。

それが企業の問題を解決するコンサルティングという仕事に興味をもったきっかけでした。

御社のサイトで紹介されていた業務の流れの中で、現場社員へのヒアリングが実にきめ細かいのが印象に残りました。コンサルティングにありがちな上から目線でなく顧客と共に作り上げるという姿勢に、ぜひこの企業でインターンをさせてもらえればと思いました。

業務現場での問題点の洗い出しから解決までのカイゼン手法などを学びたいと思います。

(3)「金融業界」のインターン志望動機の例文


私は子供の頃から発明や技術開発の物語が好きでした。

ただ、中学・高校と進むにつれ、自分が技術・技能や理系的な能力には向かないことに気づきました。

そんなとき水道器具の工場でバイトをしている際、その工場が新しいシャワーノズルを開発していくプロジェクトを見ることが出来ました。

そこで、銀行のスタッフがその製品開発を支援して実現への道を開いていったことを知り、金融という側面から「ものづくり」の支援が出来るのだと気づきました。

将来的には様々な業種の企業や団体の支援を手伝える金融マンになりたい。今回のインターンシップで、御社の現場の人たちの心意気に触れたいと考えています。

5.まとめ

「志望動機を書く」ということは、自分の心の中の目標や将来を、他者に伝わるように「言語化」することです。当然、自分の中で、動機が曖昧なままでは書けません。逆に「言語化」することで、自分の中で曖昧だった目指すべき方向を顕在化することができます。

そして、その内容と同時に、企業の担当者は「人間」を見ています。能力もさることながら「学びたい」という「意欲」と、その裏打ちとなる「具体性」に注目しています。

人間は「教える」ことで「教わる」側面があります。企業現場の「こつ」「経験則」を、改めて外部の人間に教えることで、受け入れる企業も大きな刺激を受けるのです。

自分の志望動機が、単なる思いつきや流行ではなく、「熟慮」と「熱意」の結果であると伝わるようにしましょう。

この記事が気に入ったらいいね!しよう
ADviceの人気記事をお届けします。

                     

ABOUTこの記事をかいた人

ADvice編集部

ADviceは電通・博報堂など一流広告代理店への就職を目指す学生を応援する、広告代理店に特化した就活情報メディアです。 選考情報、広告代理店の業界情報、広告代理店内定獲得のノウハウを配信します。