【内定者インタビュー】なぜ大手志向からベンチャー企業へ?意識を変えた就職活動

就活する中で「どうせ働くなら大手企業や有名企業」と思っている学生の方は多いのではないでしょうか?実際に人気企業ランキングを見ても、軒並み大手企業が名前を連ねています。

今回は、ベンチャー企業「株式会社ビーボ」の内定者、松村さんにインタビューを行いました。

もともと「大手志向」だった彼女がなぜベンチャー企業に進むことになったのか。
就職活動を通じて、大きく価値観が変化した彼女の就職活動を振り返ってもらいました。

【参考記事】
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目次

1.松村さん自身について

Q1:まずは簡単に自己紹介をお願いします

松村:法政大学・経営学部4年の松村果奈と申します。出身は埼玉県で、大学には1時間半かけて通っています。

これといった趣味がないことが長年の悩みで、これくらいしか自己紹介の時に話すことがないことです(笑)

Q2:大学時代はどんなことに取り組んでいらっしゃいましたか?

松村:1、2年の時は、資格勉強とバイト、さらにオープンキャンパススタッフ活動をしていました。

3年生からゼミナール活動に力を入れるようになりました。現在は内定先の「株式会社ビーボ(以下ビーボ)」での内定者インターンと卒論に追われています(笑)

2.就活前半・なんとなく大手志向な自分に違和感・・・

Q1:就職はいつ頃から意識されましたか?

松村:1年の時からなんとなく考えていました。本格的に就活を意識し始めたのは3年の6月からで、本格的に行動し始めたのは3年の1月です。

Q2:どんな流れで就活をしていましたか?

松村:1年の時はやはり「大手企業に行きたい」と思っていました。周りの先輩方も大手に就職していましたし、自分も変なプライドがあって、有名な会社に入ればみんなに自慢できるかなと思っていました(笑)。

2年になっても大手企業に就職したいという思いは変わらず、とりあえずインターンに行きました。いま考えれば民間の企業に行った方が断然よかったのですが、友人に紹介してもらった国会議員事務所のインターンに参加していました。

ゼミの課題が予想以上に重たくて、自己分析できないまま3年の6月に就職サイトがオープンしました。特にやりたいことが決まっていなかったので、企業名を聞いたことがあって、なんとなく興味のある企業に応募して、少しずつ就活に参加していった感じでした。何社か見てみて、人材業界に興味が湧いてきたので、早期選考に参加しました。

ゼミが落ち着き、本格的に始めようと思った3年の1月でしたが、なにから手をつければ良いのかわからなくて、ネットの情報は信じない人間なので「経験者に話を聞きたい!」と思い、社会人や内定者、就職エージェントにも話を聞きに行きました。

1、2月はほぼ毎日誰かに会いに行っていました。その時に「なんとなく大手企業(有名企業)」という考え方は良くないと思い、それ以後ベンチャー企業の情報も収集するようになりました。もちろん、それでもやはり「大手ブランド」も捨てきれずに大手の説明会も参加していました(笑)

そこからも色んな変遷がありましたが最終的に現在の内定先(ビーボ)が第一志望となり、内定をいただいた日に就活を終了しました。

Q3:就活中の葛藤などはありましたか?

松村:もちろん葛藤はたくさんありました!!(笑)細かく言うと以下の3点です。

1点目が「企業選択の葛藤」です。もちろん有名な会社に行きたい気持ちはあるが、「重視するべきはどうなりたいか?」ではないかというという葛藤。

2点目は「やりたい仕事と向き不向きについての葛藤」です。最も興味を持っているのは人材業界にも関わらず、周囲の人たちからは人材業界に向いていないと言われ、実際に人材系企業の面接には落ちているという現実。かといって、他の業界でやりたいことを見いだせない日々でした。

3点目は「企業理念への葛藤」です。私は「お客様のために仕事するからこそ、売上があり、お給料をもらえる」、つまり「働く=お客様のため」と考えていたのですが、なかなか企業からは受け入れてもらえず、自分はビジネス・商売に向いていないのかなとか悩んでいました(笑)。

以上のような葛藤もあり、私は就活中にかなり悩んだ方だと思います。たくさん悩むことも楽しかったですけど(笑)。

Q4:その葛藤はどんな風に乗り越えましたか?

松村:1つ目と2つ目は、とにかくOBOGなど社会人から話を聞き、自分の中でたくさん考えました。自分の中でしっかりと納得できるまで話を聞き、考えて、自分なりの言葉で話すことを繰り返しました。

3つ目は、「働く=お客様のため」という考え方を認めてくれる会社に出会うことができた為、乗り越えられました。これはたまたまです。それが現在の内定先でした。2次面接の時に「就活どう?」と気さくな感じで話を振られ、「お客様のために働けば利益がついてくると思っているけど、この考え方はただの綺麗事ですか?」と質問した時、面接官が「その通りだよ。その考え方は間違ってないから自信もって」とおっしゃってくれました。

さらに面接官が「私は今までずっと営業として働いてきたけど、お客さまの事を第一に考えてきてトップセールスマンとしてやってきた」と鼓舞して下さって本当に嬉しかったです。「やっぱりそうだ!この考え方で間違いがない。」と自信が持てた瞬間でした。

3.就職後半 大手志向から〝なりたい〟を叶えられる会社に

Q1:大手企業からベンチャー企業に視野が広がったきっかけはなんですか?

松村:3年の1月から本格的に就活を始めましたが、具体的に何をしたらいいかわからず、社会人の方に話を聞きに行ったことで視野が大きく広がりました。

話を聞きに行った方はベンチャーで働いている人が多く、みなさんイキイキとしていて、素直に「そういう働き方はすごくいいな」と思いました。日本の従業員エンゲージメントが低いっていう話も聞いていましたし、実際社会人になった先輩方も仕事楽しいって言っている人があまりいなかったので、「ワクワクしている社会人はかっこいい!私も仕事楽しいって言いたい!」と思いました。

そう考えると、知名度で会社を選んで淡々とノルマ達成のために仕事をするよりも「自分が〝なりたい〟姿のために働くほうがイキイキできる」と確信しました。

Q2:ベンチャー企業の魅力はどこにあると思いますか?

松村:ベンチャー企業では、入社年月や年齢関係なく意見を言いやすく、聞いてもらいやすいこと、つまり「風通しが良いこと」だと思います。

うちの会社は特に「風通しの良さ」の要素が強く、3ヵ月のクオーターごとの目標も代表と直接話し合って決めました。私が入社して社内で問題だと思っていたことについても「このように改善したい」という意見を伝えたら「それいいね、やろう」とおっしゃってくださいました。

ベンチャー企業の他の魅力は、早くから実践的なお仕事をさせてもらえることです。

実際に、18卒新入社員が新規事業の責任者やチームのリーダーを務めていたり、19卒内定社員が20卒採用のプロジェクトにアサインされたりしています。社内でも重要な仕事をきちんと成果を出している若手に任せてくれる印象です。

Q3:最終的に内定先に選んだ理由は?

松村:内定先に選んだ決め手は、説明選考会から内定が出るまでの間に、自分自身の中で「ここしかない!」と思えたからです。具体的にどんなところで思えたかというと、3点あります。

1点目は、リクルーターから理念が浸透していることが伝わってきたからです。面接の前に面談をしてくださって、就活の軸を見つけるところからサポートしていただきました。選考中も、SNSや電話、対面で手厚くコミュニケーションを取ってくださいました。

ビーボでは〝なりたい〟に本気という理念を掲げているのですが、お客様の〝なりたい〟にも自分の〝なりたい〟にも本気になろう!という意味が込められているんです。リクルーターは私の〝なりたい〟について一緒に本気で考えてくれて、お客様に対してもそうなんだろうなと思いました。

2点目は、社員さんがキラキラしていたからです。選考の前に3人の社員さんにお会いしたのですが、みなさんそれぞれの〝なりたい〟ものがあって、それに向かってお仕事をされていて輝いて見えたんです。ここでなら私も夢を見つけられるんじゃないかと思いました。

3点目は、私の価値観を受け入れてくださったからです。先ほどお話ししたように、「お客様のために働いてお金をいただく」という価値観を受け入れてくださって、やりがいを感じながら働けると思いました。

4.株式会社ビーボについて

Q1:ビーボとは、どんな会社ですか?

松村:現在は、メーカー・Eコマース事業、メディア事業、コンサルティング事業、WEB・アプリ事業を展開している会社です。しかし、ビーボでは事業をあくまでも「〝なりたい〟に本気」を実現するための手段でしかないと考えていて、これからも様々な事業が展開していく予定です!

実際に社員発信で立ち上がっている新規事業もあります。

Q2:内定先の魅力を教えてください。

松村:企業理念(〝なりたい〟に本気)を大切にしており、全社員が常に企業理念を意識しながら行動できるほど浸透しているところです。
あとは、新しいことをどんどんしていることですね。新規事業も次々と立ち上がっていますし、それが社員発信で出てくるのでワクワクしますね!

5.将来について

Q1:新卒として会社に入ったらどんな仕事をするのですか?

松村:特にこれをする、というのは決まっていないです。個々が〝なりたい〟に近づくために今何が必要なのかを代表と面談をして、あとは一人ひとりの適正をみて決まります。

直接お客様と関わる人もいれば、いきなり社内の組織開発をする人もいます。私の初期配属はおそらく「CRM Div.」という部署です。CRMというのは「Customer Relationship Marketing」の略で、既存のお客様をマーケティングをしている部署です。商品開発や施策運用を行ったりと常にお客様の目的達成まで導くことを常に考えています。

Q2:将来の夢を教えてください?

松村:いつまでも頼られる人になることです。私はずっと働き続けたいと思っています。しかし、結婚したり、子供が生まれたりしたら、今よりも柔軟に働けなくなると思うんです。色々と制限が出てきてしまっても、「松村にいてほしい、お願いしたい」と言っていただけるような人間になりたいです。
あとは、会社の先輩方のように夢をもってその夢に向かって努力して、イキイキとしていたいですね。

6.就職する後輩に向けて

Q1:結果的に納得のいく就職活動を終えた松村さんでしたが、上手くいった理由は何でしょうか?

松村:うまくいったきっかけは、「多くの人の話を聞いたこと」ですね。人に聞かずに就活を進めていたら、全然違う会社に就職していたと思います。

いろいろな方のお話を聞くことで考え方が180度変わったのでいろいろな方にお会いして本当によかったと感じています。でも、人の人生は色々で、まったく同じ経験をしてきて、まったく同じ考え方の人はいないので、話を聞いた上で「自分で納得するまで考えること」も大切だと思います。

就活はこれからの人生を決めることになるので最終的にいかに自分が納得できるかが重要だと思います。

Q2:就職活動を通して、やっとけばよかったということはありますか?

松村:一番は「将来について、以前からもっと考えておくべきだった」と思います。

小学校の卒アルの将来の夢の欄にも「人の役に立つ仕事がしたい」というざっくりとしたものしか書けていなくて、就活始まるまで将来のことから目を背けていたのは後悔しています。

就活において唯一悔いが残ることは、話を聞きに行った方がベンチャーの人ばかりだったことです。そのせいで就活終盤のころには大手に対して偏見を持ってしまっていたので、もっと幅広く様々な企業の方々にお話を聞くべきでした。

Q3:最後、後輩に向けてアドバイス等があればお願いします。

松村:就活は今の自分と将来の自分を繋ぐ架け橋であって、内定はゴールではなくスタートです。就活を通して、将来の〝なりたい〟姿を見つけてください。その〝なりたい〟を実現できる会社を見つける就活をしてください。これを見つけることは多くの人が苦労すると思います。

そのためには、自分の事を知ることも、企業の事も深く知らなければなりません。たくさんの人に会って、たくさんの企業を知って、たくさん考えてください。ネットで見た過去に内定をもらった人のESをマネして、面接でうその自分をつくって入社した会社と、自分の〝なりたい〟ことを実現するために選んだ会社に入社した会社とでは、社会人生活としての充実度も大きく異なってくると思います。

入社後、どんなに辛くても言い訳をして逃げることなく頑張れる環境を見つけ、納得して就活を終了してほしいと思います。

7.編集後記

インタビュー終始笑顔で答えてくれた松村さん。
話を聞いてわかったのは、納得のいく就活ができた背景には、葛藤の中で自らの殻を破れた点です。
就活前に比較的保守的な考えだった彼女が、就職活動を通じて多くの価値観にぶつかり、意識が変化していく姿が印象的でした。

◆参考・取材先
株式会社ビーボ(松村果奈さん)
http://bbo.co.jp/

                     

ABOUTこの記事をかいた人

シェアハウスで日々鍛錬中の大学生。大学では箱根駅伝好きが高じて、スポーツ記者に挑戦。 誰もが認める生粋のおばあちゃんっ子。最近はまっているものはスムージー。