【採用インタビュー(京急アド)】入社1年目から広告に携わる楽しさを感じている

広告代理店の中でも、いくつか種類に分かれます。

有名な電通や博報堂は「独立系代理店」ですが、他にも東急エージェンシーやJR東日本企画は「(電鉄系)ハウスエージェンシー」、読売広告社や朝日広告は「媒体系代理店」と分類されます。

今回は電鉄系ハウスエージェンシーの一つである京急アドエンタープライズ(以下、京急アド)に2017年に入社した、新卒1年目の木田さんお話を伺いました。

【参考記事】
ハウスエージェンシー – 特徴、他の代理店との違い、年収、採用について
【内定者インタビュー】なぜ大手志向からベンチャー企業へ?意識を変えた就職活動

目次

1.就職活動を振り返って

まず木田さんご自身の就活を振り返ってもらい、質問に答えてもらいました。

Q1:就活で京急アドエンタープライズ(以下、京急アド)のどこに魅力を感じましたか?

木田:就活を始めた時に広告業界全体に興味がありましたが、その中でも一番自分が触れている広告は交通広告だと思ったので、電鉄系の広告代理店に絞りました。

さらに、電鉄系代理店の中でも京急アドを選んだ理由は、東京オリンピックが開催される際に、最も訪日外国人に利用される羽田空港の直通線を有しているからです。

短いスパンで見ると、2020年前後に会社として盛り上がりが見込めると思い、京急アドに入社を決めました。余談としては、自分の家の最寄駅が京急沿線にあったことにもご縁を感じました(笑)

Q2:京急アド以外の広告代理店にも応募しましたか?

木田:大手ではなく、中規模の広告代理店には応募しました。またネット広告代理店にも多少興味があったので、応募はしました。

Q3:就職活動を振り返り、「就活の際にやっておけば良かった」と思うことはありますか?

木田:SPI対策は、事前にきちんと行っておいたほうが良いと感じました。

というのも私自身、某人材企業に興味を持って応募しましたが、SPIで落とされてしまい、門前払いを受けてしまったという苦い経験がありました。

面接の話し方、言葉遣いなどは、選考の数を重ねることで自然とうまくなっていく部分もありますが、SPIで落とされてしまったら、面接にさえ進むことができずに自分の可能性を摘んでしまうことになります。

自己分析に関しては、友人と行ったり、大学のキャリアセンターに行って見てもらったり、2回ぐらい取り組みました。逆にOB訪問については、4年の3月から本格的に就活を始めたこともあって、あまり積極的には取り組みませんでした。

2.京急アドの仕事内容について

Q1:現在は京急アドでどんな仕事をしてますか?

木田:現在は外部クライアント担当の部署で、飲料ベンダーさん(コカ・コーラ、サントリー、ダイドー、大塚、アサヒなど)への営業をしています。

具体的には、京急線内にある駅中の自販機などを活用して飲料の新商品告知やキャンペーンなどの提案や実施です。

例えば、京浜急行電鉄と飲料メーカーのコラボキャンペーンを実施しています。

京急線にある自販機で商品を買うと、プレゼントが当たるといったキャンペーンで、キャンペーンの企画から、実際の自販機で広告する告知物の制作まで行っています。

また、京急線は羽田空港に駅を持つことから航空会社も担当しています。羽田空港駅での看板・ポスターの依頼が多いものの、空港・駅単体ではなく、品川駅や横浜駅といった、流入やターゲット層を考えた掲載場所をクライアントには提案しています。

仕事の内容を大まかに分けると、8割は会社内での作業(企画書の作成、クライアントとの調整など)で、残りの2割が社内ミーティングやクライアントとの打ち合わせというイメージです。

Q2:どん時に仕事の楽しさ・やりがいを感じますか?

木田:自分が作った広告が、世の中に出ていることにやりがいを感じますね。

自分が関わった広告や制作物を見て、見た人の考えが少しでも変わったり、行動が変えられたと思うと嬉しいです。

Q3:どんな時に仕事の苦しさ・大変さを感じますか?

木田:告知物作成のときの、細かい修正・調整が大変です。

クライアント側の意見を取り入れた制作物を実現することがこんなに大変だとは思わなかったです。

Q4:広告業界で実際に働き始めて、働く前に思い描いていたイメージと違った部分はありますか?

木田:会社説明会で、京急アドが担当する大きなクライアント名や案件名を聞いて、大きくて華やかな仕事ができることを楽しみにしていました。

ただし、内々定をいただき、内定者懇親会などを重ねていく中で、仕事の大変さに気づき、入社前には比較的正確な仕事イメージを持っていましたので、実はそこまで大きなギャップはありませんでした(笑)

自分自身、大学時代まで音楽活動(JAZZ、トロンボーン)をしてきて、「本番に向けて地道に調整や練習を繰り返していく」ということをたくさん経験していたので、「広告も細かい調整が必要だろうな」というのはなんとなく予想していました。

もちろん仕事をしていて大変だと感じることはあるものの、「自分が関わった広告物が世の中に出る」という楽しさがあるからこそ、頑張れます。

Q5:最近では「広告代理店=ブラック」というイメージが一部の大学生にあるようですが、働いている環境はどうですか?

木田:やるべきことをやって、クライアントとの調整を行っておけば、十分休みを取ることはできる環境だと感じています。

もちろん、休みをもらうために仕事が詰まってくる時もありますが、それは仕事をする以上は当然なことだと思うので、特に休みが取りにくいとは感じていません。

私たちの仕事は、営業時間が決まっている仕事ではありません。全く残業のない職場を求めている人は、広告業界には向いていないとも思います。

Q6:5年後にどんなビジネスマンになっていたいですか?

木田:まず、3年以内に仕事の基本を身に付けて通常業務を十分こなせる人材になっていたいです。

そして5年後には、「今の上司ができていないこともできる社員」になりたいと考えています。

例えば、部署間の連携がうまく行っていない時には、自分が上の立場になったときは、部下を含めて他の部署との連携を上手くとって仕事を進められるようにしたいですね。

Q7:長期的な夢・目標はなんですか?

木田:学生時代はJAZZのトロンボーンを演奏していたこともあり、本当は、音楽のプロモーションをやりたいと考えていました。

ですので漠然とした夢ではありますが、広告代理店の仕事での経験を活かして、将来いつか音楽に関わる仕事ができればと思います。

3.職場環境について

Q1:周りの同僚、先輩社員の方々はどんな方々が多いですか?また会社の雰囲気はどのような感じでしょうか?

木田:特に、これといってまとまった雰囲気はなく、人によってばらつきがある印象です。個人で黙々と仕事をするタイプもいれば、おしゃべりな人もいます。

Q2:実際、飲み会や接待は多いのでしょうか?

木田:飲み会がそこまで多いという実感はなく、月に1~2回、社内の飲み会がある程度です。入社1年目ということもあり、接待はあまり多くありません。

社内の飲み会も、自ら先輩を飲みに誘う人もいれば、誘われても断る人もいるので、好みに合わせて比較的コントロールしやすい雰囲気があります。

先輩方も仕事の状況を見て、余裕がありそうな時に声をかけてくれるので、飲み会で大変だと思ったことはありません。

Q3:プライベートの時間はどのくらい取れていますか?

木田:予定があって休みたい日があれば、前もって上司に伝えておけば、きちんと休みを取ることはできます。

平日は19~20時くらいには退社していますし、忙しい時は21~22時の場合もあります。

4.京急アド全体について

Q1:京急アドの魅力や特徴、強みはどういった所ですか?

木田:京急アドの強みとしては、大きく2つあると思います。
1つは、京急沿線の特色を理解していて、京急線が持つ全ての媒体を踏まえた提案ができることです。

例えば、航空会社のキャンペーンの告知であれば、ただ単に羽田空港駅に出すだけではなく、ファミリー層向けであれば、横浜駅周辺にも掲載するなど、各駅の特徴を活かした提案も可能です。

2つ目は、融通が効きやすいことです。
長期で付き合っているクライアントが多く、大規模な代理店でないからこそ同じ社員が繰り返し担当に付くことも多いので、クライアントの事情を理解して、小回りが効きやすいことが良さだと感じています。

Q2:現在、京急アドとして最も注力している媒体や商材はありますか?

木田:京急電鉄120周年に向け様々な周年事業に注力しています。

Q3:どんな学生の方に応募してもらいたいですか?

木田:これまでの約20年間の人生で、できる限り多くのことを経験していて、その経歴を話せる人に来て欲しいと思っています。

逆に、クリエイティブやセンスの独創性が強すぎる人は、あまり広告代理店には向いていないのではないかと感じるときもあります。

これは私個人の見解ですが、「誰も考えないようなことを形にしたい」というような表現欲が強い人は、実は広告代理店の営業は向いていないと思う時もあります。なぜなら広告代理店にはクライアントがいて、制作スタッフもいて、調整する役回りも多く、我が強すぎると調整がうまくいかないのではと感じるからです。

Q4:新たに新卒として入社した場合、配属先の職種はどのように決められるのでしょうか?またどのような選択の幅があるのでしょうか?

木田:新入社員として入社すると、まず配属先の希望を第3希望まで提出して、希望と適性を元に、配属先が決まります。

私の場合は、「外部クライアント」という花形部署に行きたかったのですが、人気部署で入りづらいという声を先輩方から聞いていたので、興味のあった「不動産」を第1志望で提出しました。

ところが、第2希望として出していた(本当に行きかった)「外部クライアント」に配属が決まりました(笑)

Q5:給与について

木田:まだ入社してから日が浅いのですが、他社と比べて多くも少なくもなく、平均的だと思います。

5.ADvice編集部の編集後記


編集部が京急アド・木田さんをインタビューしていて伝わってきたのは、「広告代理店の営業マンであることに誇りを持ち、仕事に前向きに取り組んでいる」という印象でした。

木田さんは入社前の時点から京急アドの社員と何度もコミュニケーションを取っていたことから、「広告代理店」に対して現実的な仕事のイメージをお持ちでした。

そのこともあって入社後のイメージギャップもなく、前向きに仕事に取り組んでいるのだと感じました。

広告代理店を志望する学生さんは、木田さんのように広告代理店で行う仕事内容を深く研究したり(業界研究・企業研究)、インターンシップに参加することで、より正しい代理店の姿を理解できるかと思います。

木田さん自体が言っていた通り、広告代理店はTVCMのような華やかな仕事だけではなく、クライアントからの要望を細かくクリエイティブに反映するなどの地味な仕事も多いのが現実です。

良いイメージだけでなく、正しい広告代理店の姿を理解したうえで、就活に臨むことが学生さんにとっても、企業にとっても望ましいことだと言えます。

◆参考・取材先
株式会社京急アドエンタープライズ
http://www.keikyu-ad.co.jp/

                     

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