ロジカルシンキングにおすすめの本6選! – 効率的な取り組み方とは?

ロジカルシンキング(論理的思考力)とは、「物事を筋道立てて順序よく考え、相手に伝える能力」を意味します。

今や本でも多く出版され、就活生やビジネスマンにとって一般的なキーワードとなりました。「問題解決」「プレゼンテーション」「文章作成」など多くのスキルの前提であるとされており、ロジカルシンキング力(論理的思考力)が向上することで、他のスキルも比例して高まると言われています。

1.なぜ就活にロジカルシンキングが必要なのか

「ロジカルシンキング」とは、日本語で論理的思考とも呼ばれ、一貫して筋や物事が通っている考え方や説明の仕方のことを意味します。元々は、米国のMBA(経営学修士)から生まれた言葉で、マーケティングや会計学に用いる目的で学問として登場しました。

ロジカルシンキングがアメリカで発展した理由には、多民族国家であるがゆえに、納得性の高い一貫したルールが必要だったことが挙げられます。このように、幅広い業界・職種の人たちとコミュニケーションを取る必要がある就活生にとってロジカルシンキングは必須のスキルなのです。

2.ロジカルシンキングのトレーニングに適している本6冊

ここではロジカルシンキングの能力を成長させようと考えている人に、ADvice編集部おススメの本を6冊ご紹介します。

(1)ロジカルシンキング初級者の人向け

まずはロジカルシンキング初級者の方向けの本2冊を紹介します。

①『マッキンゼー流 入社1年目ロジカルシンキングの教科書』

著者:大嶋 祥誉/出版社: SBクリエイティブ社/発売日:2014年4月17日


出典:http://www.amazon.co.jp

“マッキンゼーで体験したロジカルシンキングはすごくクリエイティブなものだった” (本文抜粋)
⇒この本は、マッキンゼー・アンド・カンパニーで新規事業の戦略立案・などのコンサルティングプロジェクトに従事した経験のある著者が執筆した本です。

専門用語をできるだけ避け、社会人経験のない学生にもわかりやすい内容で書かれていることが特徴となっています。
就活のために手っ取り早く、「考えを深くするコツ」や「わかりやすく伝える方法」を身に着けたい方におすすめです。

②『イシューからはじめよ – 知的生産の「シンプルな本質」』

著者:安宅和人/出版社:英治出版/発売日:2010年11月24日


出典:http://www.amazon.co.jp

“本当に価値のある仕事をしたいなら、本当に世の中に変化を興したいなら、この「イシュー」を見極めることが最初のステップになる。”(本文抜粋)
⇒この本は、「脳科学者」、「マッキンゼー」、「ヤフー」という3つのキャリアを経験してきた著者が執筆した問題設定・解決法の本です。

他のロジカルシンキングの本が、フレームワークや問題を中心とした内容であるのに比べて、「issue(イシュー)」を中心として論理的思考を身につける方法が特徴的です。会話や文章で、論点をまとめることが苦手な人におすすめです。

(2)ロジカルシンキング中級者の人向け

次にロジカルシンキング中級者の方向けの本2冊を紹介します。

③『論理トレーニング101題』

著者:野矢茂樹/出版社:産業図書/発売日:2001年5月15日


出典:http://www.amazon.co.jp

“解説書なんかいくら読んだって論理の力は鍛えられない。ただ実技あるのみ” (本文抜粋)
⇒この本は、東京大学の教授である野矢茂樹先生が執筆した本で、実践的に問題を解く中で論理的思考力を高める本です。

何より101題もの例題と、それぞれに対する回答の解説まで記載されていることが特徴です。本を読むよりは、実践的に問題を解くことでロジカルシンキングを身に着けたい人におすすめです。

④『新版 論理トレーニング』

著者:野矢茂樹/出版社:産業図書/発売日:2006年11月


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“外国語に迂回用にして、日本語の論理を見直してみること。それによって、日本語が本来持っている論理的パワーが開放されてくる。”(本文抜粋)
⇒この本は、先程と同様に東京大学の野矢茂樹教授が執筆した本で、こちらは例題を加えながらも、その解説部分に注力した本です。

例題が掲載されていることに加えて、問題の思考プロセスが詳細に解説されていることが特徴です。
問題の量を解くよりは、一問ずつプロセスをしっかり理解しながら進めていきたい人におすすめです。

(3)ロジカルシンキング上級者の人向け

最後にロジカルシンキング上級者の方向けの本2冊を紹介します。

⑤『ロジカルシンキング 論理的な思考と構成のスキル』

著者:照屋 華子/出版社:東洋経済新報社/発売日:2001年4月1日


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“2つの「論理的に思考を整理する技術」と2つの「論理的に構成する技術」。この4つの技術をマスターすれば、論理的な説明ができる。”(本文抜粋)
⇒この本は、マッキンゼー・アンド・カンパニーでコンサルタントやクライアント対象のロジカル・コミュニケーションのトレーニングを企画・実施した経歴を持つ照屋さんが執筆した本です。

彼女のマッキンゼーでの指導経験を活かしたロジカルシンキングのフレームワークを使った技術的な解説が特徴です。
ロジカルシンキングのフレームワーク全体を、体系だった理論として習得したい人におすすめです。

⑥『新版 問題解決プロフェッショナル―思考と技術』

著者:齋藤 嘉則/出版社:ダイヤモンド社/発売日:2010年4月16日


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“ゼロベース思考とはゼロベースで物事を考えること、つまり「既成の枠」を取り外すことです。仮説思考とは「常にその時点での結論を持ってアクションを起こす」こと。”(本文抜粋)
⇒この本は、東京大学を卒業後、英国のロンドン大学で経済学修士を取得してコンサルタントとして独立した経歴を持つ斎藤嘉則さんが書いた本です。

知識力を活かした学術的な文調が特徴で、やや複雑な理論も含まれています。そのぶん「ゼロベース思考」「仮説思考」といったロジカルシンキングの基本的な思考方法から「MECE」「ロジックツリー」といった応用的な活用術まで網羅されています。学術的な理論から学び、活かす方法まで網羅して学びたい人にはおすすめの一冊です。

3.本の中でよく出題される例題を紹介

ここで、実際に本で取り上げられているロジカルシンキングの例題をご紹介します。
今回は、導入として「接続」に関する問題から一題、そして「論証」に関する問題からも一題を紹介します。

【例題1】接続に関する問題:空白『 』に適切な接続語を入れてみましょう

この商品は、女性をターゲットに作られた商品であるが、実際には『   』男性や子どもからの人気が高く、幅広い人たちに売れている。

ヒント:特に接続表現がなくても、意味が通ります。従って、「付加」に関する接続であることが分かります。

【例題2】論証に関する問題:次の導出を「演繹」と「推測」に分類してみましょう

(1)テーブルの上に置いていたお菓子が荒らされている。近所の猫がエサを探しに来たにちがいない。

(2)いつもパソコンを使っていると漢字が書けなくなる。パソコン派には、「演繹」なんてまず書けない。君もパソコンばかり使っているって?じゃあ、どうだ「えんえき」って書けるか。書けないだろう。

(3)「演繹か推測かに分類せよ」という問題で全問「推測」が答えということはない。(1)も(2)も推測だった。では、残った(3)は演繹である。

ヒント:根拠から結論までが一本道である。⇒演繹
根拠とされる主張を全て認めても必ずしも結論が一本道で出てくるわけではない⇒推測。

※回答はこの記事の一番下にあります。

もっと例題を解いてみたい方は、以下の記事で、多くの例題を紹介しています。
ロジカルシンキングの例題11選 – 演繹法・帰納法、MECE、ロジックツリー

4.ロジカルシンキングの本に取り組むときは「フレームワーク」がポイント

ロジカルシンキングの本に取り組む中で重要になるのは、「事前にフレームワークを理解しておくこと」です。フレームワークを理解しておくことで、文章の構造を素早くつかむことができるようになります。代表的なものには以下の4つのものがあります。

(1)MECE

「MECE」とは、”Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive”の頭文字を取ったワードで、「重複なく・漏れなく」を意味します。ここでは例として、広告を配信するときのターゲット層について考えてみましょう。

<重複はないが、漏れがある事例>
⇒「サイトを一度だけ訪れた人」に配信。「サイトを訪れたことがない人」には配信しない。
この場合、「サイトを2回以上訪れた人」への対応が漏れています。ターゲット全体を捉えられていません。

<漏れはないが、重複がある事例>
⇒「A社のサイトを1回以上訪れたことがある人」に配信「A社のサイトを訪れたことがない人」には配信しない「サイトで商品を購入したことがある人」にも配信。
この場合、「A社のサイトを1回以上訪れたことがある人」と「「A社のサイトを訪れたことがない人」」だけならばMECEですが、「A社の商品を購入したことがある人」が入ることによってダブリが生じています。なぜなら、A社の商品を購入した人は、「サイトを訪れた事がある人」にも「サイトを訪れたことがない人」にも存在するからです。

(2)ロジックツリー

ロジックツリーとは、思考を深めたいときに、順序にならって樹状図を書くことによって、物事の構造を理解しやすくするためのツールです。ロジックツリーには用途によって大きく分けて2つの種類が存在します。

①WHYツリー

WHYツリーは、物事の原因を追求する際に活用するロジックツリーです。ある問題があり、その原因を考えるとき、「なぜ」を考えながらツリーを書き進めることで、原因(真因)を探り出すことができます。

②HOWツリー

HOWツリーは、問題の解決策を導き出す際に活用するロジックツリーです。ある問題があり、解決策を考えるとき、「どうやって」を考えながらツリーを書き進めることで、解決策を導き出すことができます。

(3)ピラミッドストラクチャー

「ピラミッドストラクチャー」とは、結論のメッセージを頂上に置き、そのメッセージをサポートするメッセージを順次下部に配置していく構造を表す図のことです。

これは、「考えを練り上げる」ためのツールで、自分の考えや思考過程の矛盾点を見つけたり、平凡な主張に陥っていないかを発見するうえで役立ちます。

(4)演繹法と帰納法

一見難しそうな言葉ですが、「演繹法と帰納法」は、論理的な文章を書くための基本的な推論方法を指し、普段から議論などでよく用います。

①演繹法
演繹法とは「☓☓だから、〇〇である」という論理を数珠つなぎにしていき、結論を出す方法です。計算式のように論理を次々に重ねていき結論を述べる手法のため「数学の考え方」に近いといえます。
論理を構成するのが簡単であるという利点がある一方で、論理の飛躍が置きやすく、誤解されやすいという欠点があります。

②帰納法
帰納法とは、「多くの観察事項から類似点をまとめ上げることによって結論を導き出す」という方法です。複数の事実をもとに論理を展開するため、客観的で説得力のある理由付けとなります。この点では「科学の考え方」に近いといえます。

事実に基づいた根拠がある場合は、納得感が高いという利点がある一方で、納得感を出すためには多くの観察事項が必要になるという欠点があります。

5.まとめ

いかがだったでしょうか?
ロジカルシンキングを鍛えるための本は、数多く出版されていますが、効率よく論理的思考力を高めるためには、自分のレベルに適した本を選ぶことが大切です。

・初歩から学びたい人に最適な『マッキンゼー流 入社1年目ロジカルシンキングの教科書』『イシューからはじめよ – 知的生産の「シンプルな本質」』
・基本から実践を交えて取り組みたい人に最適な『論理トレーニング101題』、『新版 論理トレーニング』
・全体のフレームワークを体系的に習得したい人に最適な『ロジカルシンキング 論理的な思考と構成のスキル』
といったように幅広いレベルの本が出版されているので、予め自分のレベルを把握して本を購入すると良いでしょう。

実際に本に取り組んでみると、今回紹介した「接続」「論証」をはじめとして、「演繹」「文章の条件構造」など、ロジカルシンキングを実践で身につけるための例題と解説が詳しく記載されています。

これらの本に取り組む中で大切なことは、「フレームワーク」を理解した上で取り組むことです。フレームワークには「MECE」、「ロジックツリー」、「ピラミッドストラクチャー」「演繹法・帰納法」などがあります。これらのツールを正しく用いることで複雑な文章も素早く論理構造を読み解くことが可能になります。本に取り組む中で、実践してみてはいかがでしょうか。

例題の答え

【例題1】むしろ
【例題2】(1)推測 (2)演繹 (3)推測

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ABOUTこの記事をかいた人

こうへい

広告代理店でインターン中。熊本県生まれ。主に、データ分析などに取り組んでいます。趣味は、ランニングです。