就活生にとって、面接対策は避けては通る事が出来ないものです。特に面接倍率の高い広告代理店の内定を勝ち取るためにはいったいどうしたら良いのでしょうか?
本記事では広告代理店を志望している、あるいは視野に入れているみなさんに、広告代理店の面接で聞かれる内容や対策方法、さらにはNGポイントをお伝えしたいと思います。ぜひ広告代理店の就職活動の参考にしてみてください。
目次
1.広告代理店の面接では、どんな質問がされるの?
面接ではまず間違いなく、「広告業界・広告そのものへの興味や、自分なりの考えがどの程度あるのか」、「企画力、発想力があるか」を問う質問が聞かれます。広告代理店を志望するにあたって最も注意しておきたいのは、広告代理店は「企画やアイデアで人の心や社会を動かす仕事」だということです。
例えば、インターンシップには企業が求める人材像がはっきりと押し出されますが、広告代理店の二大大手である電通と博報堂の2018年卒生用のサマーインターンシップを見てみると、電通は「アイデアの学校 ~で、世界ってこーゆーことでいいんだっけ?~」、博報堂は「生活者発想合宿 ~新しい暮らしを発明しよう~」というキャッチコピーが用いられていました。
これらのキャッチコピーから読み取る事が出来るのは、「アイデアで人の心や社会を動かしていく」ことが広告代理店の仕事であり、広告代理店に求められるのは「企画力、発想力がある人」、「コミュニケーション能力がある人」、「流行・トレンドに敏感な人」であるという事です。
したがって、面接では企画・発想力があるか、コミュニケーション能力があるか、流行をおさえているか、という3つのポイントが採用の重要な要素として見られます。
2.実際に使える!質問の具体例と対策
就活生に求める要素を理解した上で、質問の具体例と対策を見ていきましょう。以下ではよく聞かれる質問を実例から取り上げ、大きく4つのパターンに分けてご紹介します。
それぞれのパターンに対して回答のポイント、対策方法を紹介しているため、今後の面接の参考にして下さい。
(1)志望動機
「なぜうちの会社を志望したのですか?」
広告代理店を含めて、ほぼ全ての会社の面接で必ず聞かれる質問があります。それは「なぜうちの会社を志望したのですか?」という質問です。ではどのように答えるのが適切なのか、以下に詳しく解説していきます。
【志望動機への回答ポイント】
1: なぜ他の会社ではなくその会社を志望したのかを具体的に答える
2: 自分の発想力やコミュニケーション力を裏付けるような経験を具体的に話す。
まずポイント1についてですが、志望した企業のどのようなところを良いと思ったのかを、そう思うに至った具体的なエピソードを交えつつ答えましょう。特に広告代理店の面接では、「なぜ電通ではなくうちの会社なのか」というような質問が問われやすくなっています。その際にしっかりとした理由をもって答えられるようあらかじめ準備しておくと良いでしょう。
次にポイント2についてですが、広告業界を志望する人は、自己分析や業界分析を経て発想力・コミュニケーション能力に少なからず自信がある人がほとんどです。その中で他の志望者との差別化を図るために、過去の具体的な経験を話して、しっかり自分の発想力・コミュニケーション能力をアピールしていきましょう。
過去の話からつなげ、自分がその発想力・コミュニケーション能力を生かしてどのように会社に貢献していくのかということにも面接の中で触れるとベターです。
そして、ポイント1とポイント2に一貫性を持たせるとさらに説得力が増します。
【対策】
自己分析や業界分析をしておきましょう。OB訪問についても少なくとも数回は経験しておき、その中で「なぜこの会社が良いと思ったのか」という質問に対する理由を固めていくといいでしょう。
【NG例】
×「人と話すことが好きだからです。」
(どの企業でも使える答えはNG)
(2)広告についての質問
「最近気になった広告は何ですか?」、「最も好きなCMは何ですか?」
当然ながら広告代理店の面接なので、広告に関する質問も問われます。このような質問に対する回答のポイントは以下の通りです。
【回答のポイント】
1: なぜ他の広告ではなくその広告が気になったのかを具体的に答える
2: (案があれば)自分ならその広告の内容をどう宣伝するか答える
普段からどのくらい広告に意識を向けているかを問われている質問です。ポイント1に挙げたように、他の広告と比べてどこが良いのか、というように他の広告にも触れて、自分がどれだけ普段から広告に意識を向けているのかをアピールしましょう。
それに加えて、ポイント2で述べたように、自分ならどういう広告にするか、という代案を出して発想力をアピールできれば言う事はありません。
【対策】
普段から広告に敏感になりましょう。
ただ広告をぼんやり見るだけではなく、「その広告はどんな意図で作られているのか?」、「誰をターゲットにしているのか?」、「どういうところが良いあるいは悪いのか?」、「もっと良い広告にするにはどうすればよいか?」、「自分ならどう宣伝するか?」、などを考えながら見ることが大事です。
【NG例】
×「以前から好きだった女優が出演しているので○○社の広告が好きです」
(漠然としすぎている。「なぜ企業はその女優を起用したか?」、「その女優の出演は広告にどのような効果を与えているか」、などもう一段踏み込んで考える。)
(3)広告を考えさせる質問
「時代を先取りしていると思う人物を挙げ、どの企業の広告に起用したいか答えてください。」
「自分にキャッチコピーを付けるとしたらどのようなものになりますか?」
その場で広告を考えなければならない、という非常に難易度の高い質問です。このような質問を投げ掛けられた時に、戸惑わないようにするにはどうすれば良いのでしょうか?
【回答のポイント】
1: 新規性のある回答を心掛ける
2: 印象に残る回答をする
発想力を問われる質問です。とはいってもいきなり面接の場で新規性があり、かつ説得力のあるアイデアを思いつくことは誰にとっても難しいことです。もしありきたりなアイデアしか思い浮かばなかったときは、思いついたアイデアを、とにかく面接官の印象に残るような伝え方で伝えることに尽力しましょう。
【対策】
こちらの質問への対策もやはり、普段から広告に対して興味を持ち、考えることです。
目にした広告にはどんな意図・目的があり、その広告はどのように人に作用しているのか、自分ならどのような広告を考えるかを常に考えましょう。
また、普段から流行のモノやトレンドにも目を光らせておきましょう。
(4)広告業界に関する質問
「広告業界にどんなイメージを持っていますか?」、「企業の広告費減少に伴って、業界が取り組むべき課題は何だと思いますか?」、「今後の広告業界はどのように変化していくと思いますか?」
個別の広告に関してではなく、広告業界全体に関する質問です。いきなりその場で回答を用意するのは難しいので、事前にある程度面接の準備をして臨む必要があります。
【回答のポイント】
自分なりの考えをはっきり言い切り、面接官に分かりやすく伝える
広告業界全体に関する質問です。どれくらい広告業界の現状を把握し、考えているかが問われます。業界分析をしっかり行った上で自分なりの考えをまとめ、面接官に伝わるようにはっきりと答えましょう。
【対策】
業界の現状・動向などをしっかり把握しておきましょう。広告業界に限らず、インターネット業界にも着目すると、より良い意見を持つ事が出来ます。
さらに社会のモノ・トレンドにも目を光らせておきましょう。
3.これをやると落とされる!面接のでのNG
具体例とその答え方のポイントを見たところで、広告代理店への内定を大きく遠ざけてしまうような、面接で質問に答える際のNGをご紹介します。
(1)質問の回答例を真似する
広告代理店は発想力に重きを置いており、ありきたりの答えでは面接官の目に留まりません。したがって、普段から自分なりに新しいことを考えることが肝要です。面接の前にインターネットや本を参考にすることは大事ですが、間違ってもそこに書いてある解答例の丸パクリはやめましょう。
(2)回答が質問の答えになっていない
面接でありがちなのですが、面接官の質問を無視して自分の話したいこと・考えをひたすら話してしまうのは最も避けたいことです。
例えば、「広告代理店のイメージはどのようなものですか?」と聞かれているのに広告業界の現状を話してしまう事、などです。
「広告に興味があります」、「御社で働きたいです」というアピールは大事なことですが、まずは質問に対しての答えを簡潔に返したうえでアピールを付け加えましょう。そうでないと、「この学生はコミュニケーションが上手くないな」と面接官に思われてしまいます。
4.まとめ
以上の記事から以下の2つの事が分かります。
・面接は言わば、自分という人間をアピールする一種の広告のようなものです。
・自分の魅力・強みが面接官に伝わるように、しっかりと準備をして臨みましょう。
この記事でも参考にさせていただきましたが、広告業界の就活に役立つ記事・書籍集をご紹介しておきます。きっとみなさんの就活に役に立つかと思いますので、こちらの記事・書籍集も合わせて面接の際の参考にして下さい。
内定者が教える!大手広告代理店の面接で本当に使えた本7選
http://gaishishukatu.com/
広告代理店に採用されやすい志望動機の書き方と例文3つ
http://careerpark.jp/