各国の有給海外インターンシップを紹介! – アメリカ、ベトナム、インドまで

1907年にアメリカで初めて生まれたインターンシップは、もともと生産現場(工場)での労働体験をするもので、有給のものでした。歴史的な背景もあり、海外では有給インターンが基本となっています。

海外インターンを探すにあたっては、期間を確保することからはじまり、インターン先の国選び、企業選び、滞在先の確保など、選ぶ要素が多いため、理想のインターンにたどり着くためには、情報収集が欠かせません。

今回は、積極的にインターン募集を行っている「アメリカ」、「ベトナム」、「インド」、「マレーシア」の国別の傾向や案件について紹介します。

自分の興味・関心と照らし合わせて、ピッタリだと思う有給の海外インターンシップを探してみましょう!

1.【職種別】有給の海外インターンの種類

有給の海外インターンは、大きく分けて「IT・プログラミング系」もしくは「一般企業や飲食店でのサポート系」の2パターンに分かれます。

それぞれの最低期間や報酬の傾向について見ていきましょう。

(1)IT・プログラミング系


IT、プログラミング系の海外インターンでは、日常会話レベルの語学力が必要なうえ、プログラミングなどの実務スキルが必要です。

もちろんWeb上でのプログラミング試験や、スカイプ面接など合格のハードルは高いものの、3ヶ月~など、比較的短期間でも高い報酬が得られる案件が多くあるため、自身のある方は一度挑戦してみると良いでしょう。

(2)一般企業でのサポート・接客系


メーカーや金融企業、飲食店など、雑務や接客系のインターンでは、一定の語学力があれば参加できるため、特別なスキルを持っていない人でも気軽に応募できます。

ただし、これらの業務は短期間で会社やお店に貢献することが難しいため、報酬を得るためには最低でも6ヶ月以上は滞在する必要があります。

休学などの手続きが必要になりますが、語学力を活かした経験を積みたい人にとっては、価値のある経験になるでしょう。

2.アメリカでおすすめの有給海外インターン

アメリカは非常に広い国土を持ち、州によって栄えている産業や業種が異なります。自分が求める研修内容と州にある企業を照らし合わせて、判断するとよいでしょう。

(1)エリアごとのインターンの傾向

アメリカは、エリアによって案件の傾向も異なります。エリア毎のインターンの特徴について紹介します。

①ニューヨーク


アメリカだけでなく、世界中でもビジネスの中心地となっているのはニューヨークです。世界最大規模を誇る金融街「ウォール・ストリート」でインターンできれば、金融系の就職を考える学生にとっては、何にも代えがたい経験となるでしょう。

また、ニューヨークは世界中から最新情報やニュースが集まり、発信される街でもあります。媒体の種類を問わず、メディアに携わる仕事をしたいと考える学生には、うってつけの環境となるでしょう。ただしクオリティの高い研修内容が期待されるだけに、ネイティブレベルの高い英語スキルも求められます。

語学力に自信がない人は、どの程度の英語力が必要なのか確認しておきましょう。

②ロサンゼルス


ロサンゼルス(LA)はアメリカの中でも比較的温暖な地域で、南国を感じるような環境になっています。海に面しているため、世界からたくさんのモノが集積されます。そのため貿易や物流など、モノの動きが盛んな業界がロサンゼルスでは活発になっています。

ロサンゼルスは日本人以外にも、ヨーロッパ、アジア、アフリカなどさまざまな国の人々が集まっている地域です。多国籍な人々との交流が図ることができる機会に恵まれるのは、ロサンゼルスでのインターンの特徴ともいえるでしょう。

③ハワイ


ハワイのホノルルは日本人も旅行や海外挙式、ハネムーンなどで訪れる有名なリゾート地です。そのため、観光で訪れる人々を受け入れる接客業、サービス業のインターンが活発です。

ハワイで接客にかかわるインターンシップに参加するということは、多種多様な国の人々をもてなすスキルを磨くことに繋がります。各国の文化や習慣を理解するだけでなく、万国共通して喜ばれるもてなしの力を養うこともできるでしょう。

将来、旅行代理店やホテルなどの観光業を志望する学生や、日本でもニーズが高くなっているインバウンド産業で働きたいと考えている人には、ハワイでのインターンシップをおすすめします。

(2)アメリカのインターンを募集している団体・案件の紹介

①Intrax


(参考:http://www.intraxjp.com/)

◆団体の紹介
Intraxは、1980年に、アメリカ人のJohn F. Wilhelmと日本人の横田剛氏によって設立された、ホームステイサービスでした。現在では毎年世界100カ国以上の国から2万5千人以上の参加者を輩出しており、様々なインターン・留学サービスを提供しています。

スカイプ面接など厳しい選考がありますが、実力さえあれば金融、IT、ニュース通信社など現地の一流企業でインターンを行うことができます。

◆インターンの内容
・広告プランニング
・税務申告書チェック
・リーガルサポート
・経理、営業システムの導入・立ち上げ  など

◆参加費用
登録費用:50,000円
参加費用:3ヶ月 215,000円 6ヶ月 346,000円 12ヶ月 430,000円

◆期間
最低3ヶ月~12ヶ月プランまで

◆報酬
500ドル~600ドル/月額

②Institute of Global Exchange


(参考:https://www.us-internship.com/)

◆団体の紹介
Institute of Global Exchangeは、米国ロサンゼルスに設立された国際交流・人材育成を目的とした非営利団体です。

アメリカのインターンシップ情報サイト「USインターンシップ」をはじめ、アメリカから日本企業に就職するための就職支援サイト「IGE」も運営するなど、日米間の就職支援、キャリアアッププログラムを提供しています。

◆インターンの内容
・会計スタッフ
・ロサンゼルスの日本語フリーペーパーの企画・編集
・貿易会社での事務業務
・日系自動車部品メーカーで営業  など

◆参加費用
(a)12ヶ月プラン
申込料:500ドル
インターンシップ先企業紹介手配料 :1,300ドル
Jビザ申請許可書:2,895ドル
J1研修生用健康保険 :720ドル
SEVIS費(移民局登録料):180ドル
⇒合計:5,595ドル

(b)18ヶ月プラン
申込料:500ドル
インターンシップ先企業紹介手配料 :1,300ドル
Jビザ申請許可書:3,435ドル
J1研修生用健康保険 :1,080ドル
SEVIS費(移民局登録料):180ドル
⇒合計:6,495ドル

◆期間
最低12ヶ月~18ヶ月プランまで

◆報酬
2,000ドル~3,000ドル/月額

3.ベトナムでおすすめの有給海外インターン


近年、ベトナムに進出する外国企業が増えており、ベトナムに大きな変化がもたらされています。

ベトナムは、近隣のタイやマレーシアの国々と比べると、経済も社会も発展途上の段階にあるため、ゼロから何かを始めたいというチャレンジ精神を満たすのにふさわしいインターンシップが見つかることでしょう。

(1)ベトナムのインターンの傾向

ベトナムのインターンの傾向としては、主に「IT関連の日系ベンチャー企業」もしくは「教育業界」のインターンが盛んです。

ベトナムは、アジアの近隣諸国に比べて人口増加率の高さに比べてインフラが整っていないため、今後の経済発展が見込まれている国の一つです。

ベトナムの日系ベンチャー企業に勤務することで、自分の得意分野とする専門業務だけでなく、営業力や事務処理能力も求められるので、総合的な社会人スキルが身についていきます。

また、ベトナムでは貧困層と富裕層の差が大きく、満足に教育の機会を得ることができない子どもたちが多く存在します。格差問題をクリアし、多くの子どもたちに教育のチャンスを提供できるようにと、外国から参入している教育機関が積極的に活動をしています。

(2)ベトナムのインターンを募集している団体・案件の紹介

①Global Wing


(参考:http://globalwing.jp/)

◆団体の紹介
Global Wingは、2009年に外国人留学生のインターンサービスとして創業した企業です。

◆インターンの内容
・ベトナムの学生向けイベント運営、媒体・メディア運用
・ベトナム向けの人材サービスの開発
・ベトナムの学校運営
・ベトナムの飲食店運営
・オンラインゲームの開発  など

◆参加費用
一律15万円
※費用に含まれるサービス
・インターン受入先候補の紹介
・渡航前の事前研修
・インターン中の週1回の週報に対するフィードバック、Skype面談(申込制)
・渡航中のオンライン研修(英語研修など)
・帰国後の事後研修・就職活動・起業支援

◆期間
最低3ヶ月~(上限は案件によって異なる。)

◆報酬
5万円/月額や、一括で10万円支給など、ばらつきあり。

4.インドでおすすめの有給海外インターン


インドもインフラが整っていない地域が多く、貧富の格差や治安の悪さを感じるかもしれません。しかし、近年経済発展が目覚ましい「BRICs」の一員であり、その人口の多さや歴史的に理工系に強い民族性などの理由から、今後も経済成長が期待されています。

ちなみにインドは2030年ごろには中国を抜いて人口世界一となる見込みで、2050年ごろには世界一の経済大国となる予測もされています。

優秀なインド人の多くがアメリカのシリコンバレーで働いているように、インドには多くのIT系企業や会計ビジネス会社が点在しており、これらのインターンシップでは専門性も磨くことができるでしょう。

(1)インドのインターンの傾向

インドでは、教育業界、飲食系企業のインターンが多く募集されています。

英語圏でありながら、競争率が高く、業務の複雑でないため、比較的英語力が高くない人でも気軽に参加しやすいのがインドのインターンの傾向です。

(2)インドのインターンを募集している団体・案件の紹介

①projects abroad


(参考:http://www.projects-abroad.jp/)

◆団体の紹介
projects abroadは、1992年にボランティア提供サービスとして創業された企業です。参加者の安全性を重視しており、全てのインターン先の国では、専属の現地日本人スタッフが常駐していることが特徴です。

◆インターンの内容
・英語教育支援(教師として指導)
・IT教育支援(パワポ、エクセルを教える。)
・看護業務
・スポーツのコーチング
・現地NGOスタッフのサポート業務  など

◆参加費用
約30万円(参加先によって、若干前後します。)
※費用に含まれるサービス
・滞在中の宿泊/食事
・空港送迎
・海外旅行傷害保険
・活動中の交通費
・アドバイザーからの事前サポート
・ビザ取得費用
・到着後のオリエン
・滞在中の24時間サポート

◆期間
2週間~(上限は、案件によって異なります。)

◆報酬
活動支援金として月額1万~5万円の支給など

5.マレーシアでおすすめの有給海外インターン


マレーシアは「人種のるつぼ」と呼ばれるほど、多くの国や習慣の異なる人々が集まって形成されている国です。互いがそれぞれの違いを尊重し、認め合っている人々からは、社会人としてだけでなく、人としてのあり方を学ぶことができるでしょう。

(1)マレーシアのインターンの傾向

マレーシアのインターンでは、「IT関連企業」のインターンが主流になっています。具体的には、「ポータルサイト運営」「人材派遣会社」「旅行代理サービス」など、日本で既にあるサービスを模倣してマレーシアで展開する事例が多いようです。

語学力とITスキルを備えている人であれば、日本人としての知見を活かしたサービス展開を肌で感じることができるでしょう。

(2)マレーシアのインターンを募集している団体・案件の紹介

①株式会社荒木隆事務所


(参考:http://araki-takashi.com/)

◆団体の紹介
2012年に、マレーシアへの留学支援サービスで創業し、「マレーシア・ジョホールバル親子留学ナビ」を開設。マレーシアでのネットワークを使い、2016年にインターン事業を開始。

◆インターンの内容
・ポータルサイトの運営、開発など
・人材派遣サービスの展開
・現地人向けのツアーの企画、手配  など

◆参加費用(目安)
1ヶ月:30万円~40万円
2ヶ月:40万円~50万円
3ヶ月:50万円~60万円

◆期間
3ヶ月プラン
6ヶ月プラン
12ヶ月プラン

◆報酬
RM500~RM1,000(12,000円~24,000円)

6.まとめ

有給の海外インターンについて調べて来ましたが、いかがだったでしょうか。

大切なのは、海外インターンシップを通じて自分が何を学びたいか、経験をどのように将来へ繋げていくかということです。費用の安さや報酬の高さにとらわれて、大学卒業後の進むべき道とは異なるインターンシップを選択するのは賢明とはいえません。

対価があることは重要なことですが、海外インターンシップで本当に自分が欲しいものは何かをよく考えたのちに、実際のインターンシップ先を選択することで、海外インターンシップが将来の可能性がさらに広がる契機になることでしょう。

日頃から、自分はどんなことに関心があり、将来はどんな仕事に就きたいかを意識して過ごすようにすると、海外インターンシップ先を選ぶのに苦労はしないはずです。

社会への興味関心のアンテナをめぐらせ、より知りたい、学びたい、深めたいという知的探究心をもつことが、将来のキャリア展開の大きな足がかりとなるでしょう。

                     

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