広告代理店の中でも、いくつか種類に分かれます。
有名な電通や博報堂は「独立系代理店」ですが、他にも東急エージェンシーやJR東日本企画は「(電鉄系)ハウスエージェンシー」、読売広告社や朝日広告は「媒体系代理店」と分類されます。
今回は電鉄系ハウスエージェンシーの一つである京急アドエンタープライズ(以下、京急アド)の取締役・里見さんにお話を伺いました。
【参考記事】
ハウスエージェンシー – 特徴、他の代理店との違い、年収、採用について
目次
京急アドとは?代理店としての特徴
今回、京急アド・里見取締役に以下の質問に答えてもらいました。
Q1:京急アドの魅力や特徴、強みはどういったところですか?
里見:京急アドの強みとしては大きく2つあります。
1つは、京急アドは比較的規模が小さい広告代理店なので、若いときから裁量の大きい仕事ができることです。
弊社は約90名の会社で、広告代理店として規模は小さく、新卒社員も、1年目から積極的に現場に関われる部分です。
もう1つは、京急グループとしての総合力です。
京急グループは、京急電鉄をはじめ、百貨店や不動産などを持っているため、グループが持つ駅や百貨店、不動産などを起点に提案できることが京急アドの強みだと感じています。
Q2:現在、京急アドとして最も注力している媒体や商材はありますか?
里見:弊社は京急電鉄のハウスエージェンシーということもあり、やはり取扱う媒体も交通広告が多いです。
ただし、京急グループ以外の新規クライアント(顧客)の案件も多く、媒体やキャンペーンのバリエーションも増えています。
Q3:どんな学生の方に応募してもらいたいですか?
里見:応募して欲しい学生の特徴としては、大きく3つです。
1つ目は、「積極的に仕事ができる人」です。
先ほど申し上げた通り、京急アドは広告代理店としては規模が大きくなく、新卒社員の方でも即戦力として活躍して欲しいと考えているので、積極的に仕事をできる人に応募していただきたいと思っております。
2つ目は、「世の中のいろんなことに興味・関心をもっている人」です。
クライアントに提案を行う中で、世の中の色んなことにアンテナを張っている人の方が、物事を色んな角度から見ることができ、良い提案ができると考えているからです。
3つ目は、「コミュニケーション能力が高い人」です。
クライアントや協力会社と密なコミュニケーションがあることで、はじめて仕事が円滑に進められるので、ちょっとした雑談を含めて、会話を楽しめる人が向いていると考えています。
Q4:新たに新卒として入社した場合、配属先の職種はどのように決められるのでしょうか?またどのような選択の幅があるのでしょうか?
里見:基本的に、新卒入社した方はいずれかの営業部に配属となります。
その後、3年をメドに部署ローテーションしていくという流れがあります。
出張に関しては、イベント担当の場合、遠方出張もありますが基本的には多くありません。また転勤もありません。
Q5:広告代理店のイメージが悪化していますが、労働環境面はどうですか?
里見:もちろん目の前にある仕事を終えずに帰って良いわけではありませんが、可能な限り残業をしないような環境を整えております。
特に重要だと考えているのは、イベント開催などで土日出勤した際の振替休日の取得です。時期や案件によっては、なかなか平日に休みが取りづらい場合もありますので、年次の高い社員などにも指導しながら、できる限り休みをとってもらうようにしています。京急アドとしてもワークライフバランスを重視しているのです。
Q6:今後、どんな代理店を目指していますか?
里見:京急電鉄のハウスエージェンシーとして、本社の「京急沿線を元気にしたい」というビジョンに則った方向性で進めていきたいと考えています。
直近では、京急電鉄「みさきまぐろきっぷ」キャンペーンなど、これまであるものを使って、新しい仕掛けを京急沿線で作っていって、京急沿線を盛り上げていきたいと考えています。
また、2020年の東京オリンピックに合わせて羽田空港の案件も増やしていきたいとも考えています。
ADvice編集部の編集後記
今回、京急アド・里見取締役にお話を伺った中でもっとも印象に残ったのは、「京急グループの一員として京急沿線を元気にしたい」というお話でした。
京急アドには京急線沿線沿いのクライアントからの相談も多く、そのようなクライアントのための広告・広報を実施しています。一般的な広告代理店にはあまり縁のない「地域活性化」という役割も果たしているのが京急アドという企業であることを認識できました。
また、今回取締役だけでなく社員の方々にもインタビューをしましたが、多くの社員からは会社の風通しの良さ、仲の良さ、そして温かみも伝わってきました。殺伐とした広告代理店のイメージを持つ方も多いかと思いますが、京急アドは良い意味でハウスエージェンシーとしての社風を持っていると感じました。
◆参考・取材先
株式会社京急アドエンタープライズ
http://www.keikyu-ad.co.jp/