セールスプロモーション・プロダクションとは

セールスプロモーション・プロダクション(以下SPプロダクション)とは、展示会、キャンペーンなどのイベントの企画や運営のみを専業とする会社を指します。では、このSPプロダクションが、広告代理店とどのような関係性で、どんな仕事をしているのか等、具体的に見ていきましょう。

1.SPプロダクションの業界全体での立ち位置や役割

SPプロダクションの広告業界全体における立ち位置は、広告代理店が提案した内容に基づいてキャンペーンやイベント内容を決定し、実際にイベントの企画・運用を行う役割を担っています。

ではなぜ広告代理店は自社でキャンペーン・イベントの企画・運営を行わないので、SPプロダクションに外注するのでしょうか?というのも広告代理店は企画の立案、そしてクライアント(顧客)への企画提案をメインとして行うことも多く、実際のキャンペーン運営などについては専門性や経験も豊富なSPプロダクションに任せることも多いのが実情です。

広告代理店としては、貴重な時間とスタッフを企画立案・提案などに割いて、より案件受注の確率を上げ、それ以外の部分は専門の業者(外注の協力会社)に任せた方が効率的だ、というのが本音なのです。

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2.SPプロダクションの職種や仕事内容

SPプロダクションの職種としては、その名の通りSP職が中心となります。

SP職の仕事内容としては、営業とクライアントとのパイプ役となって商品やブランドと顧客とのコミュニケーションポイントを増やす仕組みを構築することです。具体的には、顧客が抱えるコミュニケーション課題に対して、広告の企画やキャンペーンの実際の仕組みを用いて、ターゲットとする消費者とのコミュニケーション方法を考え、実際の広告の企画として落とし込むことです。

自分が提案したイベントやキャンペーンごとに成果が数値で見れるため、ダイレクトに結果につながるという意味では手応えのある職種だといえます。

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3.SPプロダクションの強みと弱み

SPプロダクションの強みとしては、イベントやキャンペーン実施に関する経験が豊富で、イベント分野におけるノウハウが蓄積されていることです。

また大手のSPプロダクションでは、特定のイベント運営会社とのコネクションを持っていることもあるため、イベント運営権を握っていることも強みとしてあげられます。

その一方で、SPプロダクションの弱みとしては、一つのキャンペーン企画運用に回ってしまうことも多いため、広告運用全体を見渡すことができないという部分です。

広告が関わるイベントの場合は、広告代理店が企画・キャンペーン実施の大枠や目的・目標を決めてしまうため、SPプロダクションは、広告会社が提示した流れを基本的に踏襲する必要があります。

また、広告実施の結果やその後の提案に関しても、広告会社やマーケティング会社が担当するためイベント・キャンペーン実施以外の部分が見れないという面では、弱みと言えます。

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4.SPプロダクションの近年の流れ

SPプロダクションの近年の流れとしては、対応領域が多岐にわたって広がっている傾向が見られます。

これまで、SPプロダクションは、セールス・キャンペーン、文化・スポーツイベント、大型の展示会や博覧会を担当することが基本でした。これらは発生金額や波及効果ともに大きく、現在においてもプロモーションの基幹業務であることは変わりません。

近年はこれらの基幹業務に加えて、インターネット活用などサイバー系プロモーションに対する注目や新商品・サービスの開発、顧客の維持・開発、販売システム開発・売り場作り、施設企画・町づくりなど、開発型の業務に対するニーズが高まってきています。

                     

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リスティング、ディスプレイ広告といったWeb広告の提案・運用・分析業務を主軸として、大手メーカーや、通販系のクライアントを担当。 最新の情報を取り入れた、新しい運用スキーム提案や、細かく地道な運用に強みがあります。