PR会社とは

まずPR会社のPRとは、パブリックリレーション(Public Relations)という2つの用語の頭文字を取ったもので、本来的な意味合いとしては社会(public)の中における様々な問題に関する関係作り(Relations)のことを指します。

パブリックリレーションの解釈としては「社会性や公共性の高い、非営利的なコミュニケーション」と規定されますが、実際にはその規定は曖昧になりつつあります。

例えば、官公庁が国民や地域住民を対象に新しい制度やサービスを告知するのはPR活動に当たりますし、企業が自社の活動状況や企業理念を伝えるのもPR活用に当たります。

PR会社の例としては、電通グループの電通パブリックリレーションズ、1964年創業で日本のPR業界で最も老舗の共同PR、近年台頭してきたベクトルという会社などがあります。

1.PR会社の業界全体での立ち位置や役割

PR会社の広告業界全体における立ち位置としては、広告とは切り分けられた立ち位置になります。

広告業界において、「広告」と「PR活動」は明確に切り分けられており、民間企業の場合には、商品やサービスの販売促進に直結するような活動は「広告活動」、広告活動を側面から援護するような活動や、企業自体の理念や活動状況を伝えるようなものは「PR活動」に当たります。

分かりやすく言えば、広告活動とはお金を支払ってメディアなどを通して商品・サービスを宣伝することですが、PR活動はお金を支払わずあくまでもメディアが報道などの場面でニュース性があると判断して自主的に取り上げるものです。

また、官公庁の場合には、典型的な広告活動を行うケースが少ないこともあり、その活動は媒体を使って行う場合も含め、全てPR活動になります。

2.PR会社の職種や仕事内容


PR会社の中心的な仕事は「TV PR」と「web PR」の大きく2つに分かれます。

まず「TV PR」とは、TV番組(報道番組や情報番組、バラエティ番組)の中で商品や店舗が好意的に取り上げられるように働きかける手法のことです。この中には費用が発生するペイドパブリシティというものと、費用の発生しないノンペイドパブリシティというものありますが、区分けとしては全てPR活動に含まれます。

次に「web PR」とは、大手ポータルサイト、ニュースサイト、専門サイトのトップ記事に好意的に商品やサービスが取り上げられるように働きかける手法です。

近年ではSNSの普及によって、その一部がtwitter、facebook、instagramなどの投稿によって行われることも増えてきています。

詳しくはこちらもお読みください。
PR会社の仕事内容 – 役割や広告との違いも解説!

3.PR会社の強みと弱み

PR会社の強みとしては、各媒体との関係性を構築できれば、安価に、場合によっては無料で商品やサービスの広告面を獲得できるという部分です。

その一方で、PR会社の弱みとしては、例え媒体に取り上げられることが決まっても、商品やサービスの取り上げられ方をコントロールすることが難しいということです。なぜならば、お金を支払う広告活動ではなく、あくまでも報道する媒体・メディア側に主体がある為です。

もちろんPR担当者は、媒体担当者と密にコミュニケーションをとって調整を行いますが、最終的には媒体担当者の裁量によります。

4.PR会社の近年の流れ


PR会社の近年の流れとしては、PRに対する認識が社会的に高まっている傾向があります。

理由としては、インターネットの発達やSNSの浸透によって、情報が拡散されやすくなったことがあげられます。具体的には、自社の商品やサービスを認知してもらうために、テレビ放送やSNSによる拡散を行えば、場合によっては通常にテレビ広告を配信するよりも圧倒的に安価に高い効果を得ることが出来ます。

逆に、商品・サービスに問題があった時や不祥事の場合にも、SNSの影響で「炎上」として非常に拡散されやすくなっており、企業としてもブランドイメージ維持などの観点からPR活動に注力するケースも増えています。

ですので今後もSNSやテレビ番組を中心としてPR活動の重要性はますます高まっていくといえるでしょう。

                     

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リスティング、ディスプレイ広告といったWeb広告の提案・運用・分析業務を主軸として、大手メーカーや、通販系のクライアントを担当。 最新の情報を取り入れた、新しい運用スキーム提案や、細かく地道な運用に強みがあります。