短期インターンは就活に有利なのか? – インターンの種類、時期、目的も解説!

「インターン行った?」「うん、3社行ったよ」「すごいなー、俺は書類で全滅だったわ」「でもあんまり参考にならなかったなあ」
こんな会話をしている大学3年生も珍しくなくなりました。

もともとインターンシップとは、定期採用がないアメリカで、大学生がビジネスの実践経験を積み、卒業後すぐに即戦力として働けるよう準備をする「有給の職業訓練」でした。

アメリカでは、日本のような「新卒4月一斉入社」という仕組みがないため、自らのスキルを身につけて、転職者と同じように「自分のスキルをアピールして」就職活動をしなくてはなりません。

また、インターン先の企業で実力で認められると、インターン後には正式入社のオファーが貰える場合も多いため、アメリカの大学生の多くは長期インターンシップを経験することになるのです。

日本では、1990年代後半から外資系企業の一部でインターンシップ募集が始まりました。当初は、「有給の職業訓練」としての長期インターンが一般的でしたが、日本の大手企業などでも取り入れられる中で生まれたのが「短期インターンシップ制度」です。

今回は、この短期インターンの内容や就活への意味について詳しく解説していきます。

1.短期インターンの種類

短期インターン
一口に「短期インターン」といっても、「ワーク・ショップ型」、「セミナー型」、「プロジェクト型」といったように、いくつかのパターンに分類することができます。

まずは、短期インターンでよく見られる形式について理解しておきましょう。

(1)インターンのタイプ

短期インターンは、大きく分けて2種類あります。学生向けのコンテンツを用意しているワークショップ型と、座学のみのセミナー型、そして学生が一定期間内に課題解決を図るプロジェクト型の3つです。

企業が短期インターンシップを開催する目的とは、基本的に「新卒採用につながる学生への広報活動」です。

経団連の就職協定により、就職サイトのオープン&採用活動のスケジュールが後倒しになっているにも関わらず、経団連に加盟していない外資系企業などの選考スケジュールは早いままとなっています。そのため外資系企業に優秀な学生を早めに引き抜かれないように、日本の企業も「新卒採用とは直結しない」という名目で、学生向けのインターンを開催しているのです。

それでは、短期インターンの2種類について解説していきます。

①ワークショップ型


「ワークショップ型インターン」とは、学生参加型の内容が含まれる短期インターンです。
学生参加型の内容には、企業オリジナルで起業理解を促進させるものから、「自己分析」など学生側の理解を促進するプログラムまで様々あります。

②セミナー型


「セミナー型インターン」は、大勢の学生が参加できる座学型インターンです。
インターンの内容は企業説明会に近く、一部の企業では「自己分析」などの学生向けコンテンツを多少加えたものとなっています。もしくは、OBや内定者と交流できるセミナー型インターンも多いです。

セミナー型インターンは、ワークショップ型インターンと比べて学生側の満足度は低めですが、採用時には選考のショートカットコースが用意されるなど、志望企業の場合には参加するメリットもあります。

③プロジェクト型


「プロジェクト型インターン」とは、まず企業からテーマやお題が出題され、それに対して学生が個人やチームで議論し、解決策やアイデアを発表するような課題解決型のインターンです。

このプロジェクト型インターンは、大手広告代理店やIT・ベンチャー企業などで用いられることが多く、まずインターンに参加するために、エントリーシート(ES)等を提出して選考を受けることになります。

学生自らがテーマに答えていくインターンのため、満足度や充実度も高いのですが、限られた人数しかインターンに参加できないという難点もあります。

(2)インターンの期間

一般的に、短期インターンの期間は1週間以内です。

2週間以上のインターンは、有給の長期インターンシップ(IT企業やベンチャー企業など)や大学で単位認定されるインターンプログラムがあります。

スケジュールは、就活前の夏休み、そして就活直前の春休みに開催されるものが多いです。

また、企業によっては新卒採用が解禁される3月まで、「会社説明会」のことを「1dayインターンシップ」と呼ぶケースもあります。

①1日以内のインターン

1dayインターン
1日以内で終わるインターンは、一般的に「1dayインターン」と呼ばれます。
名前の通り1日、早い場合は2~3時間で終了するインターンです。企業研究や業界研究のために利用するなら短い時間で効率的に情報収集ができます。

1dayインターンの場合、実際に何かに取り組むには時間が足りないため、社員の方が前に立って話すようなセミナー形式のものが多いようです。

志望している企業であれば企業の情報を詳しく知れるチャンスですが、何かしらの成長に繋げたいと考えている就活生にとっては、満足できない可能性が高いです。

②数日~1週間程度のインターン

1週間の短期インターン
数日~1週間程度のインターンは、夏休みや春休みなど長期休暇に開催されることが多いです。参加するために、まず選考が行われるケースが多く、必ずしも応募者全員が参加できる訳ではありません。

短期インターンでも数日~1週間のものになると、単純なセミナーにかぎらず、グループディスカッションや課題形式のものも増えてきます。

さすがに、実際の業務に携わることは難しいものの、ケーススタディやビジネスコンテストのような企画を用意している企業もあるので、実力を試したい、力を付けたいと思っている就活生にとっても、有意義な経験になるといえます。

2.短期インターンのメリット

短期インターンのメリット
短期インターンの最大のメリットは、「短い時間で企業を詳しく理解できる」という点です。

短期インターンを開催する際、たいていの企業は複数日程を用意するので、学生にとっては短い期間で複数の企業を知ることができるチャンスにもなります。志望企業だけでなく、複数企業のインターンを

(1)実際の会社の様子を見れる


短期インターンの多くは、平日に、会社の会議室やセミナールームを使って実施することになります。

従って、会社の内部が見れるほか、社員の方たちの働く様子を見る機会が得られます。

会社の雰囲気や社員の働く姿といった情報は、ネットで調べたとしても正しい情報が得づらく、実際に目にすることが何よりの情報なので、貴重な機会だといえます。

内定したとすれば、少なくとも数年は働くことになる会社ですから、自分の目で見られるというのは大きなメリットになるはずです。

(2)社員と話す機会が得られる


短期インターンの目玉コンテンツとして用意されることが多いのが、社員・内定者との交流会です。イベント後に実施されることが多い交流会では、5人~10人の学生につき、若手社員1名ほどの割合で、自由に質疑応答をすることができます。

さすがにOB訪問ほど赤裸々に語ってもらうことは難しいですが、新入社員の方が役回りを任せられることが多く、比較的素直な意見が聞けるので、事前に質問を用意しておくと良いでしょう。

もっと詳しく話を聞きたい場合はOB訪問をセッティングすると、より核心に迫った意見が聞けるはずです。

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OB訪問に必要なマナーを解説 – メール、名刺交換、服装について

(3)グルディスや面接対策ができる


短期インターンの中でも、1週間程度の期間で行われるインターンでは、グループディスカッションを行うものが多くあります。

グループディスカッションは、特にコンサルティング会社や広告代理店で、実際の就活選考でも取り入れる企業が増えてきています。

グループディスカッションは、役回りや発言の仕方、ルールなど予め経験しておくだけでパフォーマンスが変わってくるので、短期インターンでグループディスカッションの経験が積めるのは大きなメリットになります。

3.短期インターンで身に付くスキル


短期インターンは1日~1週間程度の期間が多いですが、この期間で身に付くスキルや能力はあるのでしょうか?自己PRでもアピールできるスキルや経験があるのかどうか、ここで検証していきます。

(1)礼儀・マナー


短期インターンでも、正しい礼儀やマナーについて一通り学ぶことができます。

もちろん短期インターンでは、礼儀・マナーに関する講習やセミナーが行われることはあまり多くありません。しかし、「インターン」というビジネス現場に近い場に参加することで、社会人の正しい礼儀やマナーを吸収することができますし、周りの学生との違いも肌で感じ取れると思います。

また、短期インターンに参加することで、初めてビジネス上の礼儀やマナーについて簡単に調べる学生さんも多いです。

そのため短期インターンに参加した学生は、結果的に礼儀やマナーを学ぶことになるのです。

(2)分析力・思考力


1dayインターンを除く短期インターンでは、ワークショップ型やプロジェクト型の内容が多く採用されています。

ワークショップ型やプロジェクト型の短期インターンでは、自分自身のことを深堀りしたり、学生同士がお互いに議論したり、時には社会人に対してプレゼンしなければならないことがあります。

つまり多くの短期インターンで必要となるのが、分析力や思考力です。
例えば、実際の事業ケーススタディでいかに売上を伸ばすべきかを考える際には、現在の売上状況から自社(事業)の強み・特徴を把握し、さらには競合企業との争いをどのように勝ち抜くかを綿密に分析しなければなりません。

これらを学生同士、時には実際の現場社員たちとも話し合いながら考えていくことで、分析力や思考力を身に付けることが可能となります。

(3)ビジネス実践力


ビジネス実践力とは、机上の論理だけに留まらず、まさに実際のビジネス現場でいかにパフォーマンスを発揮するかという能力、スキルです。

先ほど述べた「(2)分析力、思考力」が論理性だとすれば、ビジネス実践力とはいわば仕事の実現力と言っても良いでしょう。

ビジネス実践力には、周囲の人たちとの連携や仕事への責任感、そして何が何でも実現するという根気強さも必要となります。

ビジネス実践力は、主に長期インターンで身に付くものですが、1週間~数週間の短期インターンで周囲の学生や社員と連携し、業務を進めていくことでも学ぶことが可能です。

4.2年生から短期インターンに参加できる?


最近では、大学入学直後から就職活動について情報収集をする学生さんも増えているようです。短期インターンには、2年生からでも応募できる案件はあるのでしょうか?ここでは大学1、2年のインターンについて詳しく解説します。

(1)2年生から参加できるインターンも多い

「インターンといえば大学3年生」と思いこんでいる学生さんも多いかと思いますが、一般的にインターンシップに学年の制限はありません。(大卒のみ、短大OKなどの制限はあります。)

就職協定を発表している経団連が毎年発表している「採用選考に関する指針」の手引の中には、インターンシップについても明記されています。

「インターンシップは、産学連携による人材育成の観点から、学生の就業体験の機会を提供するものであり、社会貢献活動の一環と位置付けられるものである。したがって、その実施にあたっては、大学等のカリキュラム上、特定の年次に行う必要がある場合を除き、募集対象を学部3年/修士1年次の学生に限定せず、採用選考活動とは一切関係ないことを明確にして行う必要がある。」
(引用:一般社団法人日本経済団体連合会「採用選考に関する指針」の手引・4.広報活動の開始日より前に実施するインターンシップについて)

実際には企業の立場として、来期の採用目的があるため3年生を優遇するという傾向はあるものの、受け入れ学年を制限している企業は基本的にありません。

周りが大学3年生ばかりだと不安になるかもしれませんが、大学1・2年生の間から他大学の3年生とディスカッションを交わす経験は、その後の就活において大きなアドバンテージになるといえます。

もし大学1・2年生で短期インターンの参加に悩んでいたら、一度応募してみることをおすすめします!

(2)1・2年限定のインターンもある


例えば、大学内で募集するインターンの場合、授業の単位の一環として行われることもあり、参加学年が指定されていることもあります。

大学主催となると大学のコネクションによって業種や業界が絞られてしまいますが、単位の代わりになるのであれば、授業に忙しい大学1・2年生にとっては、始めやすいインターンといえます。

また、大学主催のインターンに参加すれば、大学のキャリアセンターや一部の教授ともつながりを持てるチャンスなので、4年の就活時に向けて、1・2年の時期にコネクションを作っておくという意味でもメリットは大きいといえます。

5.短期インターンは有給なのか?


結論から言うと、「短期インターンのほとんどは無給」だと言えます。それでは現状について、以下のようにデータから把握しましょう。

(1)インターンの約80%は無給

ここでは、文部科学省の調査データに基づいて解説していきます。平成27年8月~9月にかけて文部科学省が調査した「平成26年度 大学等におけるインターンシップ実施状況について」では、「(9)報酬等の支給(体験学生数構成比)」の項目で、無報酬のインターンが約80%となっています。
(調査対象:全国の大学(776校)、短期大学(346校)、高等専門学校(57校)、回答率:98%)

そもそも現段階ではインターン自体、有給なのは2割程度で、有給インターンのほとんどは、1ヶ月以上の「長期インターン」です。従って、短期インターンの有給率が低いことがわかると思います。

(2)一部の短期インターンでは有給もある

2010年頃までは、有給の短期インターンは存在しませんでしたが、優秀な学生を確保するために、プロジェクト型短期インターンを有給で募集する企業も増えています。

プロジェクト型インターンの代表例としては、野村総合研究所(NRI)、ボストン コンサルティング グループ(BCG)のようなコンサルティングファームをはじめ、ディー・エヌ・エー(DeNA)、グリー(GREE)といったIT企業・ベンチャー企業が近年「日当約1万円」で短期インターンを募集しています。

もちろん、事前の書類審査や面接がありますが、一部のコンサルティング会社やIT系の企業では有給の短期インターンを受けることができます。

6.短期インターンは内定に影響する?


学生にとってインターンに参加する最大の目的は、「就活を有利に進めるため」だと思います。短期インターンでの経験が、実際の選考でアピールになることはあるのでしょうか?ここでは、短期インターンと就活の関係について説明します。

(1)インターン不参加でも必ずしも就活で不利ではない


インターンに参加しないまま就活に進んでしまった学生の多くは、「志望度が低いと思われて落とされるのでは?」「面接時に、インターンに参加したという自己PRが必要だったのでは?」などの不安を抱えることだと思います。

特に忙しい部活やサークル、学生団体に所属している学生さんは、3年までまとまった時間が取れずインターンに参加できないこともあるでしょう。

しかし、インターンに参加しなかったと言って、必ずしも選考で不利になる訳ではありません。

もちろん、一部の外資系企業やIT・ベンチャー企業では、インターンが選考の一つのステップになっていますし、何より社会や企業の実情を知ることができるという意味ではインターンシップは実に有意義です。

ただし就職活動の面接では、学生生活での取り組みや、そこで培われた考え方を、志望企業の文化やビジョンと紐付けて伝えられることが重要です。学生生活で経験できるのは何もインターンに限ったことではなく、懸命に取り組んだ部活動でも、真面目に受けた授業でも、継続して取り組んだバイトでも構わないのです。

面接で大切なのは、経験した「名目」よりも、取り組んだ「中身」の方が圧倒的に重要です。ですので、短期インターンに参加しなかったからといって必ずしも不利になるとはいえません。

(2)本選考で有利になる短期インターンもある


一般的に「短期インターンが選考に有利」と言われるのは、大きく分けて2つの捉え方があります。

一つは、「インターン参加者のための選考ルートが存在するから」です。
特に商社・コンサル企業などの人気企業では、早い時期から優秀な学生と接点を持たせる目的で、3年冬のインターンに参加してもらい、4年生になる前から内々定を出すということもあります。

もう一つは「インターン経験による選考への慣れ」です。
就職活動は誰しも大学生になってから初めて経験することなので、エントリーシートも面接も誰しも初めはうまく出来ないものです。

しかし、場を重ねるに従って自分なりのコツが見えてくるようになります。短期インターンを使って場数を多く踏んでいる就活生は、その他の就活生よりも早く就活選考に慣れることができ、結果的に内定を得やすくなるという効果もあります。

7.まとめ

短期インターンについて詳しく説明してきましたが、いかがだったでしょうか?

短期インターンと一言でいっても1dayから1週間程度まで、幅広い期間のインターンが実施されています。

1dayインターンは、「ワーク・ショップ型」、「セミナー型」など表面的な内容に限られますが、1週間程度のインターンなら、「プロジェクト型」のインターンも多くなるので、インターンを通して力をつけたい学生にとっても魅力的だといえます。

短期インターンは特別選考ルートが得られる、会社内部を知れる、社員と交流できるなど様々なメリットがありますが、大切なのは目の前から何かを得ようとする姿勢です。

短期インターンに参加する場合は、積極的な姿勢で取り組みましょう!

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